有産階級[語句情報] » 有産階級

「有産階級〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

有産階級の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一足お先に」より 著者:夢野久作
いた者が、急に思い付いて実行した事であろうと思う。この病院の現在患者は、皆相当の有産階級や知識階級である上に、動きの取れない重症患者や、身体の不自由な者ばかりで....
新しき夫の愛」より 著者:若杉鳥子
問題とするような男は一人もいなかった。 階級闘争の激烈な時代に生きながら、この有産階級の男達は、脚下に迫っている明日の没落の運命を少しも知らない。或ものは刹那....
アンネット」より 著者:宮本百合子
アンネットはそれを機会に新たな生涯に入った。彼女は、彼女の父親の代から属していた有産階級と絶縁し、家庭教師その他知的職業によって生活する一人の無産者となった。 ....
女性の歴史」より 著者:宮本百合子
を受けることが出来るといっている。だが今日、毎日ちゃんと通学している学生が、殆ど有産階級の子弟だということは、民主日本の建設にとって、どういう重大なマイナスであ....
短い感想」より 著者:宮本百合子
についても遊び半分の気のすくない勤労階級の娘が、フラフラして片手仕事に勤めている有産階級の娘より偉くなる可能性をもっているという重大な歴史の発展性を、私達に暗示....
今度の選挙と婦人」より 著者:宮本百合子
でしょう。彼女達の多くは何といって話をしてよいか知りません。なぜなら大部分の人が有産階級の人ですから。昨今婦人代議士のいうことは戦時中村岡花子や山高しげりその他....
食糧騒動について」より 著者:与謝野晶子
う。また私たち無産階級のみが外米を食べるのでなくて、河上肇博士の説の如く、貴族と有産階級とに論なく、臨機の処置として国民全体が一斉平等に外米を混じた米を食べるだ....
婦人も参政権を要求す」より 著者:与謝野晶子
を標準とする選挙法の第一の不合理はこの点にあります。それは百五十万乃至三百万人の有産階級のみが特権的に壟断する政治であって、国民全体の政治とは如何にしてもいわれ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
。政治家らは富むことばかりを考えていて、買収し得る無産階級にしか興味を寄せない。有産階級の者らは冷淡で利己主義であって、われわれが死ぬるのを傍観している。わが民....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
長し、強烈な芳香を空中に充満させる。――花々しい軍旗を押し立てて労働階級を率い、有産階級の城砦《じょうさい》を攻撃せしむるにいたった、それらの思想は、有産階級の....
マルクス主義と唯物論」より 著者:三木清
ればならぬ。マルクスはこのことを次のごとき明瞭な言葉をもって言い現わしている、「有産階級と無産者の階級とは同一の人間的自己疎外を現わす。しかし第一の階級はこの自....
囚われたる現文壇」より 著者:小川未明
なものかも知れぬが、然し此等の作品が民衆的であるべき目的を度外視して、或る特殊な有産階級とか知識階級の為めにのみ作られるということは、頗る不合理だと思うのである....
融和促進」より 著者:喜田貞吉
するものがないでもなかったらしい。これがために同じいわゆる部落民の中にあっても、有産階級のものに向かって挑戦的態度を示さんとするものもないとはいえない様子に観測....
私の青年時代」より 著者:山之口貘
なホイットマンの詩に傾倒した雰囲気をもっていた。そして寄ればすぐに、無産階級とか有産階級とか、搾取とかの用語を口にし、大杉栄の名が出たりしたのである。 四年生....