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「有罪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

有罪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
若杉裁判長」より 著者:菊池寛
ぬという考えでした。よく裁判の話の時に、引き合いになる格言ですが、「たとい九人の有罪者を逸するとも、一人の冤罪者《えんざいしゃ》を作ることなかれ」という戒《いま....
乱世」より 著者:菊池寛
手控えのうちに、「浪花ヨリ分散ノ諸兵」と、指摘されてある以上、それは彼らに対する有罪の宣告文であった。彼らが刑罰を受けなければならぬことは明らかだった。刑罰を受....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
検事さんと弁護士との押問答があったりして、すったもんだの揚句、結局次回の公判には有罪と決り、懲役六年の判決を言渡されましたよ…… いや、こんな風に申上げると、....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
しい。今までは、重罪だったので、陪審の人たちが多くは被告に同情して、容易にそれを有罪にさせなかった。また、よし有罪ときまっても、容易にその執行をさせなかった。そ....
獄中記」より 著者:大杉栄
無罪になり、さらに検事の上告で大審院から仙台控訴院に再審を命ぜられ、そこで初めて有罪になったのをこんどはこちらから上告して大審院で審議中であったのだが、急に保釈....
地獄の使者」より 著者:海野十三
「君は、どっちだと考えるのか、今までの材料と君の感じとでは……」 土居は妹の有罪無罪の判別を、帆村の次の一答によって決しようとて緊張の絶頂にあった。 「やっ....
獄中消息」より 著者:大杉栄
いつもながら御無沙汰ばかりしていてまことに相済みません。 先きの電車事件が有罪となり、また新たに官吏抗拒事件というのが起って、目下私の在監中なのはすでに新....
家なき子」より 著者:楠山正雄
かまった男が初めに裁判を受けた。弁護人は無罪を言い張っていたけれど、それはみんな有罪を宣告された。 いちばんおしまいに親方が引き出された。かれは二人の憲兵の間....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
降神術の問題に触れた。私はスレードの詐欺に対して、ふざけた引喩をしたところ、彼は有罪と無罪とを混同しないようにと、はなはだ熱心にわたしに向かって警告した。そうし....
雪女」より 著者:岡本綺堂
覚えのあることか、その噂はまちまちでいずれとも決定しなかったが、ともかくも二人は有罪と決められて、楊は死罪に行なわれた。姜氏は大雪のふる夕、赤裸にして手足を縛ら....
狂人日記」より 著者:秋田滋
に釣に出かけた被害者の甥が下手人とされた。 十月二十六日―― 予審判事は甥を有罪であると断定した。町の人びとはみな、判事の決定を正しいとした。ああ。 十月....
審判」より 著者:カフカフランツ
いうことをお願いしたのです。けれども、訴訟の結果なんか僕にはどうでもよいのだし、有罪の判決だってただ笑ってやるつもりでいるのだ、ということをあなたがお考えになる....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
た、出まかせの告白であるかを、誰が識別しえよう。イギリス政府はいかなる事件をも、有罪と立証することができるわけだった。十人の無辜に対して、罪の刻印を押すことなど....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
えず。午前十時、船客中十余人、仮装して海神ネプチューンの行列をなし、裁判を開き、有罪と認むるものを水中に投ずる古例の祭式を擬し、大いに喝采を博す。毎回赤道を一過....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
が電光の如くに耀いたのを認めたように思った。そしてフレンチは、自分も裁判の時に、有罪の方に賛成した一人である、随って処刑に同意を表した一人であると思った。そう思....