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有識
「有識〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
有識の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「花燭」より 著者:太宰治
、あさましいことではないのか。ここに集る人たちより、もっと高潔の魂を持ち、もっと
有識の美貌の人たちでも、ささやかな小さい仕事に一生、身を粉《こ》にして埋もらせて....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
刷術というものが学問の婢僕として働くようになり、また実験的の仕事を軽侮するような
有識者の考え方も跡を絶つようになった。しかし初めのうちはやはり昔からの先入的な意....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
手を握りて笑談す。これ旧時とまったく面目を異にせる大変改なりき。これよりその後、
有識者の思想は開港貿易もって広く万国と交際し、王政復興もってことごとく海内を統一....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
だ。恐れ多くも教育勅語がその教典の一つになっている位いだ。その点教育関係の当局や
有識者の大いに参考になる点だが、しかし教育関係者がなお安心してよい点は、ひとのみ....
「比較言語学における統計的研究法の可能性について」より 著者:寺田寅彦
がいかなるものであったか自分は知らない。ここで自分のいうのは、言語学者でない一般
有識階級と称するものについてである。とにかくギリシア古代と日本古代との間になんら....
「連環記」より 著者:幸田露伴
道に励むのみであった。彼女は其後|何様なったかは伝わって居らぬが、恐らくは当時の
有識階級の女子であったから、多分は仏縁に引かれて化度されたでもあったろう。 寂....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
臣の何よりもの歴史的大功績があるとすれば恐らく之だろう。多分この点は又、日本中の
有識者が斉しく認める処だろう。 だが文部大臣たる以上、たかがスポーツの問題など....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
売買契約に於て、買い手の方が著しく有利になるということは常識的に明らかだ。都会の
有識婦人達は、身売を防止した農村の婦人達を、安価な女中として大量的に都市へ輸入す....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
キイ色の起伏。 展望車に絵葉書がおいてある。唐獅子の画に註して曰く。「現今民国
有識階級ニ於テハ華国ハ眠レル獅子ナリト言ヒナサレ覚醒又ハ警世ノ意アリテ尤モ喜バル....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
それ等の重要事項が、なかなか良く説かれて居る。今後人類の指導原理――少くとも具眼
有識者の指導原理は、これ以外にある筈がないであろう。 就中私がここで敬服措かな....
「嫉みの話」より 著者:折口信夫
いったのである。その過渡期には、男らしくないことだ、という新しい見解で、だんだん
有識階級から退けられ、軽んぜられた例もたくさんある。 近世では、水戸烈公の話や....
「イオーヌィチ」より 著者:神西清
、S市から二里あまりのヂャリージへ移って来ると、やはり御多分に漏れず、いやしくも
有識の士たる以上はぜひともトゥールキン一家と交際を結ばなくてはいかん、と人から聞....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
茶の湯というものが、世の識者間に閑却されて居るというは抑も如何なる訳か、 今世の
有識社会は、学問智識に乏しからず、何でも能く解って居るので、口巧者に趣味とか詩と....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
らしめんと欲せば、よろしく旧来の宗教中にその元素を入れて、知らず識らずの間に有知
有識の境に誘入するを要するなり。 今、わが国旧来の宗教には神仏二教あり。仏はそ....
「「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
資料の蒐集に留意し、またしばしば部落内に出入して、彼らの生活の現状を目睹し、その
有識者と談話を交換するに及んで、一般社会のこれに関する観察の誤れる者少からざるを....