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有難う
「有難う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
有難うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
》ら、その煙管を、河内山の前へさし出した。
「おお、とらす。持ってまいれ。」
「
有難うございまする。」
宗俊は、金無垢の煙管をうけとると、恭しく押頂《おしいた....
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
けてる家もない。車屋には彼が云う通りの外に、少し許《ばか》り心づけをやる。車屋は
有難うござりますと、詞《ことば》に力を入れて繰返した。 もう寝たのかしらんと危....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
くれよ、民や……民子はにっこり笑顔さえ見せて、矢切《やぎり》のお母さん、いろいろ
有難う御座います。長長可愛がって頂いた御恩は死んでも忘れません。私も、もう長いこ....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
。(王の胸にすがりながら、子供のように泣き始める) 王 (王女の髪を撫でながら)
有難う。よくそう云ってくれました。わたしも悪魔ではありません。悪魔も同様な黒ん坊....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
のだ!―― 「きょうは今から吉弥さんを呼んで、十分飲みますぞ」 「毎度御ひいきは
有難うございますけれど、先生はそうお遊びなさってもよろしゅうございますか?」 「....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
す。匿まって下さるのだったら、なんで庵主さまのおいいつけに背きましょうか、どうも
有難うございます」 僕は感激のあまり、畳の上へほろほろ泪を落した。 尼僧は僕....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
判るよ」 「それで安心した。じゃ別れるぞ。しっかりやれ、同志QX30!」 「親切
有難うよ」 魚眼レンズで観客全部の顔色を覗いているッて――ちえッ、そんなものに....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
とジュリアは一郎を快く迎えた。 「イヤ早速、僕のお願いを聞きとどけて下すって
有難うございます。これで僕も失業者の仲間から浮び上ることができます」 一郎はジ....
「火星探険」より 著者:海野十三
家に帰りて、裏門より入り、そこより三十歩以内をよく探して見よ」 「へへへ、どうも
有難う」 若者にかわって、足の悪い老人がのぞく。 「伺《うかが》うだが、今年の....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
から取って上げましたので、なあ。」 私は膝を拍って、感謝した。 「よし、よし、
有難う。」 香のものがついて、御飯をわざわざ炊いてくれた。 これで、勘定が―....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
騎士に対して、脂下る次第には行かない。雁首を俯向けにして、内端に吸いつけて、 「
有難う。」 と、まず落着こうとして、ふと、さあ落着かれぬ。 「はてな、や、忘れ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
はドーあってもなれないのでした。私はきっぱりと断りました。―― 『思召はまことに
有難うございまするが、一たん三浦家へ嫁ぎました身であれば、再びこの地を離れたくは....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
ことが判りました。とは云うものの未だに火星からも、 「オイ地球君! 待望の電波を
有難う!」 などと云って来ないところを見ると、出奔した超短波の落ちつく先は案外....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ず、 「おかみさんもお在でなさらあ、お入んなさい。」 「うンや、こう、お友達、お
有難うよ。汝にすっかり棚おろしをされちまっちゃ、江戸中は構わねえが、こちら様ばか....
「わが母を語る」より 著者:上村松園
ました。母は茶商売をやめる時、茶壺に残った沢山のお茶を「長年御ひいきに預りまして
有難うございました」と言って、いつも玉露を買ってくれるところには玉露、煎茶のとこ....