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有難涙
「有難涙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
有難涙の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
うと、綺麗な顔で真に随喜の涙を流した」 ○「へえー芋売見たような涙を」 侍「なに
有難涙を」 ○「へえ成程それから何うしました」 侍「ところで同衾に寝たんだ」 ○....
「殺された天一坊」より 著者:浜尾四郎
しゃ》って、さっと御座をお立ち遊ばした時のあの御姿の神々しさ、私などはほんとうに
有難涙にくれたものでございました。多くの方々もあっと云って感服致したものでござい....
「芝居狂冒険」より 著者:夢野久作
万公は上り框に両手を突いたままメソメソ泣出していた。それはお神さんの親切に対する
有難涙でもなければ、親方に叱られた口惜し涙でもなかった。 ……この世の中には芝....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
なるお照の身重の腹を、重二郎に持って居ります扇でそっと突かれた時は、はッとお照は
有難涙に思わず声が出て泣伏しました。 十一 山平も面目なく、 ....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
居る貴様の心がさもしい、珠運という御客様の仁情が半分汲めたならそんな事|云わずに
有難涙に咽びそうな者。オイ、亀屋の旦那、おれとお吉と婚礼の媒妁役して呉れたを恩に....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
》が道場を任せて疑わぬ丹後守の度量には、机竜之助ほどの僻《ねじ》けた男も、そぞろ
有難涙《ありがたなみだ》に暮れるのであります。竜之助は再びここで竹刀《しない》を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《ごひいき》をいただきまして、一同の者、何とお礼を申し上げよう術《すべ》もなく、
有難涙に咽《むせ》びおりまする次第でございます。ただいままで、だんだんとごらんに....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
公開して売下げるという宣伝であります。 大江戸は広いものですから、これを聞いて
有難涙に暮れながら、お姿をいただいて帰るものもあり、なかにはばかばかしがって、山....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
んだか、世はさま/″\とは申しながら、甲斐なく思うぞよ」 と熊の頭を撫でて暫く
有難涙にくれて居りますると、熊も聞分けてか、悄然と萎れ返って居りまする。お町は涙....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
らと云われた時は、何というべき言の葉も岩間の清水結び染めて、深き恵みに感じつゝ、
有難涙に暮れて居りましたが、角右衞門は七月二日|終に歿かり、戒名は一|庵了心信士....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
、たとえ一日でも二日でも、お預りを願うというのも、ひとえに日ごろの信心のお蔭だと
有難涙《ありがたなみだ》にくれる次第でございまス。では、お休みなさいませ。 四....