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「服制〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

服制の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
荷拵《にごしら》えが出来ると、俵屋《たわらや》の玄関から俥《くるま》を駆って、制服制帽の甲斐甲斐しい姿を、七条の停車場へ運ばせる事にした。 ところが乗って見る....
小さいアルバム」より 著者:太宰治
《な》めているので、顔の表情も、そんなに突飛では無いようですし、服装も、普通の制服制帽で、どこやら既に老い疲れている影さえ見えます。もう、この頃、私は或る女のひ....
乞食学生」より 著者:太宰治
力していた。全く、単に話の行きがかりから、私は少年の代りに一夜だけ、高等学校の制服制帽で、葉山家に出かけて行かなければならなくなったのである。佐伯五一郎の友人と....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
。変だと思って本郷、神田辺へ行って見ると、居るには居るが、それでも震災前よりは制服制帽の数が尠《すくな》い。早稲田や三田へ行くと、制服鳥打帽すらチラリホラリとし....
死までを語る」より 著者:直木三十五
高等小学校は、空堀筋、骨屋町角の、育英第一高等小学校というのである。何んしろ、制服制帽を着るのだから、うれしくて写真をとって、大和の親類へ送った。こういう写真が....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
でもという考えを起し、黒川博士にその考案を委託した。それで博士は、聖徳太子以来の服制を調査し、これに泰西の制をも加味して、型の如き法帽法服を考案せられたのである....
惜別」より 著者:太宰治
わか仕立ての狂言を上場したりして、全市すこぶる活気|横溢、私たちも医専の新しい制服制帽を身にまとい、何か世界の夜明けを期待するような胸のふくれる思いで、学校のす....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
子、中には大工や左官の内弟子もあった。かれらはみんな仲よしであった、ハイカラな制服制帽を着ることができぬので、大抵和服にはかまをはいていた。 チビ公は日曜ごと....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
もあるでしょう)紙屋の松屋の表に紙がぶら下っていて、「大学ノートをお買いの方は制服制帽でお出で下さい」とあるそうです。こんな風景は私にとっても未知です。「美しき....
」より 著者:豊島与志雄
のを、僕は横目にちらと見やりながら、変に薄ら寒い感じがした。 その翌日、僕は制服制帽で何喰わぬ顔をして学校に出た。だがやはり気になって、池の方へ行ってみると、....
次郎物語」より 著者:下村湖人
入学試験をうけた時には、彼はもう世間なみの受験生ではなかった。少くとも中学校の制服制帽にあこがれるといったような子供らしさは、すっかり超越していた。そして入学後....
」より 著者:織田作之助
理由で、生徒たちは土地で一番もてる人種であり、それ故生徒たちは銭湯へ行くのにも制服制帽を着用しているのを滑稽だと思ったので、制服制帽は質に入れて、和服無帽で長髪....
炎の人――ゴッホ小伝――」より 著者:三好十郎
ろう? ね、顔はソクラテスに似ているだろう!(言葉の中に、そのルーランが、青い制服制帽に大きなカバンを肩から斜めにかけて、街道を上手から歩いて来る。一日の働きを....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
に列することを得るなり。 ローマ宗、ギリシア宗の僧侶および国教宗の僧侶は一種の服制ありて、五条袈裟、七条、輪袈裟、白衣、黒衣等、大いにわが仏教宗にて今日用うる....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
、なさけながっているのが悪い。自由に働こうと思えば筒袖に細袴、昔から是より以外の服制が有ろうはずはない。真似だと思えばこそ小倉地の詰襟なんかで、汗の放散を妨げて....