服毒[語句情報] »
服毒
「服毒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
服毒の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少女地獄」より 著者:夢野久作
場には硝子《ガラス》瓶ようのものの破片散乱せるも、同所が元来物置小舎なりしため、
服毒用の瓶等とは速断し難い。また焼死体の血液採取が不可能な結果、抗毒素、一酸化炭....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
は昨日アメリカから船で日本へ着いたばかり。 十二月十六日 ◯近衛文麿公、本日朝
服毒自殺す。 ◯世田谷名物ボロ市、昨日と今日と開く。今日行ってみたが、人出にぎや....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
。この死体は、彫り上げた数秒後に絶命しているのだよ。つまり、死後でもなく、また、
服毒以前でもないのだがね」
「冗談じゃないぜ」と熊城は思わず呆れ顔になって、「こ....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
ットへ忍ばせておいたのです。無論すぐ気がついたでしょうが、夜半に鐘が鳴ったりして
服毒する機会がなく、今日になって貴女の外出を待つよりほかになかったのです。と云っ....
「文学に於ける構想力」より 著者:豊島与志雄
爵の縊死に出逢い、或は更に写実的なものとされる作品、「ボヴァリー夫人」で、夫人の
服毒死に出逢っても、読者は、彼もしくは彼女の現実的な死滅に当面しはしない。当面す....
「好人物」より 著者:豊島与志雄
がわたしの胸元に突きあげてきた……。 三、平岡敏行の話 村上三千子の
服毒は、発見が早かったため、大事に至らずして済んだ。医者が呼ばれ、彼女は病院に運....
「女心の強ければ」より 著者:豊島与志雄
手の、渓流に沿って、杉の密林がある。そこに、先月、死体が発見された。行き倒れか、
服毒自殺者か、それは分らないが、もう半ば腐爛しかけていて、前夜雨が降り、ずぶ濡れ....
「山吹の花」より 著者:豊島与志雄
な境涯にあったので、綾子の死後は、自宅と田宮の家とに半々ぐらいの生活をしていた。
服毒は自宅の居室でしたが、手当のためにすぐ近くの小さな病院に担ぎ込まれた。 田....
「山上湖」より 著者:豊島与志雄
あろう。私達は互に、そのことをおぼろに感じながら、あらわに打ち明けはしなかった。
服毒入水、それが最も気安いと、熱い抱擁のうちに嘗て囁き交わしたことがある。 け....
「二合五勺に関する愛国的考察」より 著者:坂口安吾
軍の攻げきに電信事務を死守し、いよいよ砲弾が四辺に落下しはじめたとき、つぎつぎに
服毒しておのおのの部署に倒れていったという帰還者の報告を読んだ。もしも殉国の九人....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
。 折しも看護婦の常見キミエという十九の娘が、敏司の愛情が他へ移ったのを恨んで
服毒し、自殺未遂に終ったが、調べてみると、看護婦の中にも彼と情を通じたものが数名....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
生涯の仕事と思っていた自己の芸術に絶望する事はそう容易な心事である筈がない。後年
服毒した夜には、隣室に千疋屋から買って来たばかりの果物籠が静物風に配置され、画架....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
せいし》の二年間ほどのうちに、前に言った圓馬夫人斡旋の家庭がいよいよいけなくって
服毒自殺を企てた。そののちさらにさらに家庭が駄目で、その頃来阪した師、吉井勇の座....