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服紗
「服紗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
服紗の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が眼にしみて働けない。今度は自分が手をくだす番になって、藤四郎はふところの十手の
服紗を払った。御用と叫んで打ち込んで来る十手の下をくぐって、松蔵は店を駈け出した....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
前から各々方のお話を聞いていると、可笑しくてたまらんの、拙者も長旅で表向紫縮緬の
服紗包を斜に脊負い、裁着を穿いて頭を結髪にして歩く身の上ではない、形は斯の如く襤....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
谷の其子の許へカタミの品々を送って来た。其は翁が八十の祝に出来た関牧場の画模様の
服紗と、命の洗濯、旅行日記、目ざまし草に一々|歌及俳句を自署したものであった。両....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
百度参りするのだもの、ごちそうばかりしちゃたまらないわ。お待ちなさいよ」言いつつ
服紗包みの小重を取り出し「こちらの伯母さんはお萩がおすきだッたのね、少しだけども....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
も年数のほども分らず、納ぬしの文字などは見分けがつかない。けれども、塗柄を受けた
服紗のようなものは、紗綾か、緞子か、濃い紫をその細工ものに縫込んだ。 武器は武....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
さながら紋緞子の野袴である。とはいえ、人品にはよく似合った。 この人が、塩瀬の
服紗に包んだ一管の横笛を袴腰に帯びていた。貸本屋の女房がのっけに、薦僧と間違えた....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
に始末して頂こうと思って持って参じましたといって風呂敷包みを解かれると、中に絹の
服紗に包んだものが米ならば一升五合もあろうかと思うほどの嵩になっている。それを拡....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
ものと思って、あたりまえのことだとしていた人は考えたほうがよい。人によってはもと
服紗ともいったものを、たれかが風呂敷などと名をかえたのだというが、この二つは同じ....