服装[語句情報] » 服装

「服装〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

服装の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カルメン」より 著者:芥川竜之介
ナの側に誰かと話していた露西亜《ロシア》人である。僕は不幸にも「あの人」の顔だの服装だのを覚えていない。わずかに僕が覚えているのは胸に挿《さ》していた石竹《せき....
」より 著者:芥川竜之介
かと思うような、寒竹《かんちく》の長い杖をちょいと脇《わき》の下へはさんでいる。服装と云い、態度と云い、すべてが、パンチの挿絵《さしえ》を切抜いて、そのままそれ....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
の大きな影が、婆娑《ばさ》として斜めに映っている。それだけにこの客のぞろりとした服装が、いっそうまた周囲と釣《つ》り合わない。 「いや、先生、ようこそお帰り。」....
」より 著者:芥川竜之介
れるのは勿論彼女にも不快だった。しかし彼等も年齢の上から、――と言うよりもさらに服装の上から決して二人の関係を誤解しないには違いなかった。彼女はその気安さの上か....
不思議な島」より 著者:芥川竜之介
老人である。顔は皺《しわ》こそ多いものの、まず好男子と評しても好《い》い。しかし服装はホオガスの画《え》にみた十八世紀の流行である。Cocked hat と云う....
神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
《しんきろう》のように漂って来た。彼は赤い篝《かがり》の火影《ほかげ》に、古代の服装をした日本人たちが、互いに酒を酌み交《かわ》しながら、車座《くるまざ》をつく....
毛利先生」より 著者:芥川竜之介
―――――――――――――――――― 就任の当日|毛利《もうり》先生が、その服装と学力とによって、自分たちに起させた侮蔑《ぶべつ》の情は、丹波《たんば》先生....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ちひげ》に縁《ふち》無しの眼鏡《めがね》と云う、むしろ弁護士か会社員にふさわしい服装の持ち主だった。慎太郎はこう云う彼等の会話に、妙な歯痒《はがゆ》さを感じなが....
路上」より 著者:芥川竜之介
《くら》べると、ほかの『城』同人は存外特色に乏しかった。が、身綺麗《みぎれい》な服装の胸へ小さな赤薔薇《あかばら》の造花《ぞうか》をつけている事は、いずれも軌《....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
たチョッキの胸に太い時計の銀鎖《ぎんぐさり》を、物々しくぶらさげている。が、この服装のみすぼらしいのは、決して貧乏でそうしているのではないらしい。その証拠には襟....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
愛する女性は古往今来飽き飽きする程、素ばらしい心の持ち主である。のみならず彼女の服装とか、或は彼女の財産とか、或は又彼女の社会的地位とか、――それらも長所になら....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
その著「ヒストリイ・オブ・スタンフォオド」の中で書いている「さまよえる猶太人」の服装を、大体ここに紹介するのも、読者の想像を助ける上において、あるいは幾分の効果....
或る女」より 著者:有島武郎
に晴れやかな顔つきをして、船客らと言葉をかわしたりした。食堂に現われる時の葉子の服装だけでも、退屈に倦《うん》じ果てた人々には、物好きな期待を与えた。ある時は葉....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
至って穏和しいもので、私は大へん乗馬が好きになりました。乗馬袴を穿いて、すっかり服装がかわり、白鉢巻をするのです。主に城内の馬場で稽古したのですが、後には乗馬で....
蜜柑」より 著者:芥川竜之介
にしっかり握られていた。私はこの小娘の下品な顔だちを好まなかった。それから彼女の服装が不潔なのもやはり不快だった。最後にその二等と三等との区別さえも弁えない愚鈍....