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服飾
「服飾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
服飾の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
たるものであった。 「この頃はお友達の詩人の藤村女史に来て貰って、バロック時代の
服飾の研究を始めた」とか「日本のバロック時代の天才彫刻家左|甚五郎作の眠り猫を見....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
道学者や風紀警察当局は考える。風俗は全く道徳的なものだ。 性風俗が可なりに衣服
服飾と密接な関係のあるのは興味ある点だ。性別を社会的に表現するものは無論何よりも....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
の史学者の値は零《ゼロ》である。極く初歩の参考書を云うと、服装、風俗では、「歴世
服飾考」「貞丈雑記」「近世風俗類聚」など、食物は、宇都宮黒滝氏の「日本食物史」、....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
処に、夫が本格的な啓蒙の形を取り得ずに、却って一見専門的なアカデミックでさえある
服飾に包まれて見える、ということの理由があるに他ならない。 三 それはさておき....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
に売笑的なものと感じて憤慨したのだろうが、併しこの程度の売笑性ならば寧ろ社交性や
服飾道徳にさえ数えられるべきもので、美人であることは夫だけとして見れば秀才である....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
義を採用しているとは限らないのである。 例えば美容院―床屋(尤も後に見るように
服飾美容も一つの文化であるのだが)組合は最近当局の保護=肝煎りから解放された。既....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
は其の涙がセーヌ河の底まで落ちて浸み入るように思えた。新吉は其の涙があの病的天才
服飾家の老美女ベッシェール夫人の為めに流れた涙であるのを暫らく後に意識した。だが....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
二女が外出あそばすと、お帰りのミヤゲが多くてねえ。しかし、未亡人は、常にあなたの
服飾について意を用いておられる。意のあるところは充分に感謝しなければなりませんぞ....
「S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
は、衣食住を含む一般生活様式の総合的研究を特色とするもので、例えば建築を無視した
服飾の改良などという過ちを犯すことなく、また同様に、合理化にのみ囚われて人間の真....
「魔味洗心」より 著者:佐藤垢石
だ紫ぼかしの小判形の斑点、頭のてっぺんにつけた円らかな眼、なんと山女魚は、華艶の
服飾と、疎麗な姿の持ち主であろう。 利根川にも山女魚は棲んでいる。しかし、利根....
「巷の声」より 著者:永井荷風
ものなく、その漸く盛となるや耳に熟するのあまり、遂にその消去る時を知らしめない。
服飾流行の変遷も亦門巷行賈の声にひとしい。 明治四十一年頃ロシヤのパンパンが耳....
「申訳」より 著者:永井荷風
シト言フモ可ナリ。カツフヱーノ婢ハ世人ノ呼デ女ボーイトナシ又女給トナスモノ。其ノ
服飾鬟髻ノ如キハ別ニ観察シテ之ヲ記ス可シ。此ノ宵一婢ノ適《タマタマ》予ガ卓子ノ傍....
「帯の巾が広すぎる」より 著者:上村松園
した。今日では帯が極度に発達致しましたし、きものも訪問着など出来まして真に立派な
服飾時代に入りましたが、現在の帯は余りに広巾すぎて、私達は今後何とか改良されるべ....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
もそも何を恃んでそんなに平気でいられたものであろう。否彼がさきに法王の位におり、
服飾供御天子に准じて、政巨細となく決をこれに取るという様に、諸大臣の上に立って傲....
「獄中通信」より 著者:戸坂潤
たわけ。久し振りに東京の街の有様を見、荷物にゴッタ返した闇い車内、スッカリ変った
服飾など見てウタタ感慨が深かったが、夜があけると世界は一変して、妙なる枝振りの林....