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朔北
「朔北〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
朔北の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「草枕」より 著者:夏目漱石
えて、平家《へいけ》の後裔《こうえい》のみ住み古るしたる孤村にまで逼《せま》る。
朔北《さくほく》の曠野《こうや》を染むる血潮の何万分の一かは、この青年の動脈から....
「趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
響き渡った時、日人と露人ははっと応《こた》えて百里に余る一大|屠場《とじょう》を
朔北《さくほく》の野《や》に開いた。すると渺々《びょうびょう》たる平原の尽くる下....
「李陵」より 著者:中島敦
は全軍を率いて虜《ろ》に降《くだ》り、光禄勲《こうろくくん》徐自為《じょじい》の
朔北《さくほく》に築いた城障もたちまち破壊される。全軍の信頼を繋《つな》ぐに足る....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
第十の男は語る。 「わたくしは金・元を割り当てられました。御承知の通り、金は
朔北の女真族から起って中国に侵入し、江北に帝と称すること百余年に及んだのですから....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
》んに繁茂していて、秋が深けて冬が近づくと、その草が老いて漸次に枯槁し、いわゆる
朔北の風に吹かれて根が抜け、その植物の繁多な枝が撓み抱え込んで円くなり、それへ吹....
「三国志」より 著者:吉川英治
て、若年、黄巾の賊をやぶり、呂布をころし、袁術を亡ぼし、さらに袁紹を平げて、深く
朔北に軍馬をすすめ、ひるがえって遼東を定む。いま天下に縦横し、ここ江南に臨んで強....