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「望月〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

望月の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
啼《あいてい》す。筆硯《ひっけん》の妨げらるるを悪《にく》んで窓を開きみれば、一望月光裡《いちぼうげっこうり》にあり。寒威惨《かんいさん》として揺《ゆる》がず。....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
起りし争闘の萌芽なりき。 日の神は未だその光を世に現わさず、 フォエベの鎌はまだ望月と成らざりき。 地は未だ今のごとく、 己と釣合いて空際に浮ばず またアムフィ....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
い。抑えられた火が再び燃えたった時は、勢い前に倍するのが常だ。 そのきさらぎの望月の頃に死にたいとだれかの歌がある。これは十一日の晩の、しかも月の幽かな夜ふけ....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
る。 「工夫に富める」上田の城主、真田幸村は三好清海入道はじめ、三好伊三、穴山、望月、海野、筧等六人の荒子姓を従えて、鳥居峠に狩猟を催した。 法螺と笛の名手、....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
て槍刀を揮って突撃した。その勢三千、謙信の旗本も、猛然之をむかえて邀撃し、右の方望月隊及び信玄の嫡子太郎義信の隊も、左備の原|隼人、武田逍遙軒も来援して両軍旗本....
画学校時代」より 著者:上村松園
ます。東宗北宗などと言いますと…… 東宗というのは柔かい四条派で、主任の先生は望月玉泉さん。 西宗というのは、新しくぼっこうした西洋画つまり油絵で、主任が田....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
て、帽子と短剣を壁にかけながら、明かるい返事をした。 「まあそこへ掛けろ。いや、望月大尉も呼んできてくれ。帆村君に児玉君もな」 望月大尉は、やはりこの班員で、....
獄中消息」より 著者:大杉栄
ず金がいる。弁護士からの手紙で見れば、借金の外には目下何等の金もないようだ。ただ望月からは半額に減じてすぐ取れるように書いてある。しからばまずこれでいろいろ処分....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
“秋の蛙の声枯れて”などを無心に暗記するようになった。またわたしの家の東隣りには望月太喜次さんという長唄の女の師匠が住んでいて、わたしの姉もそこへ稽古に通った。....
源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
回目の上演である。菊五郎の嶋蔵、左団次の千太は初演の通りで、団十郎欠勤のために、望月輝の役は菊五郎が兼ねていた。ただひとり初演と違っているのは源之助の「弁天おて....
明治懐顧」より 著者:上村松園
ものが陳列されたものでした。それで、この日は楳嶺、鉄斎、景年、それから内海吉堂、望月玉泉等の老大家や、その頃まだ若かった栖鳳、春挙という人々が集まってこの参考品....
想い出」より 著者:上村松園
で、生徒は百人余り、組織は東西南北の四宗に別れていまして、東宗は柔らかい四条派で望月玉泉先生、西宗は西洋画で田村宗立先生、南宗は巨勢小石先生、北宗は力のある四条....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
予備門の教師にして、余も二年間その教授を受けたることあり。午後、今村氏の案内にて望月料理店に至り、日本式の温浴をなし、かつ日本式の晩餐を喫す。すべての設備は、東....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
以て評判の高き女形なり。 ○六月、大阪の市川右団次上京して猿若座に出勤し、中幕に望月を勤む。一番目は「川中島」、二番目は「大丸屋騒動」。団十郎、菊五郎、左団次は....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
った。醍醐の末寺で古義真言宗の寺である。 願はくば花のもとにて春死なむその二月の望月の頃 という歌は死の一、二年前に詠んで、仲間の間に知られていたが、望みのごと....