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朝する
「朝する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
朝するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
女はパリに住んでいるうちにだんだん烈《はげ》しい懐郷病に落ちこみ、夫の友だちが帰
朝するのを幸い、一しょに船へ乗りこむことにした。長い航海も彼女には存外苦痛ではな....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ところで》をして遊んでいられると云う、至極結構な身分だったのです。ですから彼は帰
朝すると間もなく、親の代から住んでいる両国百本杭《りょうごくひゃっぽんぐい》の近....
「或る女」より 著者:有島武郎
ると上陸を見合わせてそのまま帰るという事を聞いたが、もしそうなったら自分も断然帰
朝する。気違いじみたしわざとお笑いになるかもしれないが、自分にはどう考えてみても....
「星座」より 著者:有島武郎
とを傾聴するようになったが、その結果としてその人は欧米への視察旅行を命ぜられ、帰
朝すると、すぐいわゆる要路《ようろ》の位置についたというのだ。清逸はそれを聞いた....
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
稼ぎなさい、これが別れとなるかも知れぬ、併《しか》し無事に航海を了《おわ》って帰
朝するときは、お前も何時までも斯うして勤めさせては置かぬからな、当《あて》にはな....
「新生」より 著者:島崎藤村
。子供等へ送るつもりで買って置いた仏蘭西風の黒い表紙のついた手帳と一緒にして、帰
朝する人でもある折にそれを托《たく》そうと考えた。こうした心づかいも、よくよく不....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
なるわれにして 手に触る子の無きが悲しき。 むす子が巴里の北のステイションへ帰
朝する親たちを送って来て、汽車の窓から、たしない小遣いの中で買ったかの女への送別....
「運命」より 著者:幸田露伴
袈裟 新に換る ※龍の袍。 百官 此日 知る何れの処ぞ、 唯有り 羣烏の 早晩に
朝する。 建文帝|是の如くにして山青く雲白き処に無事の余生を送り、僊人隠士の踪....
「秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
イスパニア語に通じ、呂宋のみならず比律賓群島全体の事情に精通していたが、日本に帰
朝するや秀吉に謁し、比律賓の現状を語った上「その本国イスパニアは、宗教政策を利用....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
が、ある日、私が博士を訪ねて、ふと、空中|窒素固定法の発見者ハーバー博士が近く来
朝することを語ると、何思ったか博士は、今日はかねて御望みの人工心臓発明の顛末を語....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
て、二葉亭の文章に対する苦辛感嘆をいよいよ益々深くした。 三十六年、支那から帰
朝すると間もなく脳貧血症を憂いて暫らく田端に静養していた。病気見舞を兼ねて久しぶ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
の桜井女学校に聘されて文学を講述したのもこの時代であった。ツイ先頃|欧羅巴から帰
朝する早々|脳栓塞で急死した著名の英語学者|長谷川喜多子女史や女子学院の学監|三....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
るものなり。 政教子、その平常有するところの愛国の精神は、今度欧米を巡回して帰
朝するに及び昔日に数倍し、その自ら設立するところの哲学館において、もっぱら国家の....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
よ。私は未来の外交官夫人という華やかな生活を夢みながら、私と結婚するために賜暇帰
朝する彼を待って居りました。処がまあどうでございましょう。彼はそういう罪で入獄す....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
なしていることは他に類を求められない。赤石山系の水が大井川に集って南の方太平洋に
朝するが如く、立山後立山両山脈の水は黒部川に運ばれて北の方日本海に注いでいる。大....