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朝な朝な
「朝な朝な〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
朝な朝なの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
高ぶった憶しごころを女ははじめて憐れとみた。 女は、手で止め、ふと思い付き 「
朝な朝なこの水に湧く、湧く玉の数を、数え尽しなさったら」 寂《さび》しく笑いな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ん事、あに石を金《こがね》にかふるにあらずや」 日蓮自ら刻みつけた銘の光は、
朝な朝な東海の上にのぼる日輪の光と同じように、永遠にかがやくものでありましょう。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れから一万尺の権現のお池へ行って、神代ながらの雪水をむすんでそれを眼にしめして、
朝な朝なの御陽光を受けてごらんなさい、癒《なお》りますよ」 「御陽光というのは何....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
八入の色」で統一せしめたから、印象鮮明になって佳作となった。「くれなゐの八入の衣
朝な朝な穢るとはすれどいや珍しも」(巻十一・二六二三)がある。この時の十八首の中....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
いというところから、三人で探して借りたこの家であった。
たらぬがちの生活にも、
朝な朝なのはたきの音、お艶の女房《にょうぼう》ぶりはういういしく、泰軒は毎日のよ....
「星」より 著者:国木田独歩
夕にこの庭を楽しみて暮らしき。 ある年の冬の初め、この庭の主人は一人の老僕と、
朝な朝な箒執りて落ち葉はき集め、これを流れ岸の七個所に積み、積みたるままに二十日....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
同化しないところがチョットした取柄であった。戦争中、カシワデのようなことをして、
朝な朝なノリトのようなものを唸る行事に幸い一度も参加せずにすむことができたし、電....
「過剰の意識」より 著者:中井正一
段階にも存在しなかったであろう。過剰の中に、さらに過剰たらんとして突っ込んでいく
朝な朝な、夕な夕なの東京の人間集合、日本知識人の意識機構「意識の過剰」の、一つの....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
しかった。 薬研堀《やげんぼり》べったら市も二旬の内に迫ったきょうこのごろは、
朝な朝なの外出に白い柱を踏むことも珍しくなかったが、ことにこの冬になってから一番....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
暗くするものに襲われた。本位田又八の影である。武蔵が、元日の朝から七日のあいだ、
朝な朝なそこへ来ていようというのは、本位田又八を待つためなのだ。 城太郎に訊け....
「三国志」より 著者:吉川英治
を天漿とよび、また天甘露と称えています。もしそれ、その冷露に美玉の屑末を混じて、
朝な朝なご服用あらんか、陛下の寿齢は百|載を加え、御艶もいよいよ若やいでまいるに....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
らの紹介状をもって大学病院へ出て来たところである。その紹介状によると── ──
朝な朝な鎮守の拝殿で打ち鳴らすどうの響きがさえなくなったので変だなと思い始めたと....