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朝事
「朝事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
朝事の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「錯覚自我説」より 著者:辻潤
で、他のものは亡びたのでなく、皆その下に雌伏《しふく》したのに過ぎぬ。それゆえ一
朝事情が変ずれば勿ち雌伏したものは雄飛し、崛起《くっき》して第一のものを覆す。そ....
「運命」より 著者:幸田露伴
他人の手に落ち、金穀の利、一家の有たらずして、将帥外に傲り、奸邪間に私すれば、一
朝事有るに際しては、都城守る能わず、宗廟祀られざるに至るべし。若し夫れ衆く諸侯を....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
菊路です。 「ウフフ。十郎次、ちと痛そうじゃな。その態は何のことぞ。それにても一
朝事ある時は、上将軍家の御旗本を固むる公儀御自慢の八万騎と申されるかッ。笑止者め....
「寛永武道鑑」より 著者:直木三十五
、ただ荒稽古だけだと――」 「それでよいのだ。わしの荒稽古一つ受けられん奴が、一
朝事のあった時、馬前の役に立つものか。荒木の稽古で、下手が少々上達したとて、そん....
「歴史の落穂」より 著者:宮本百合子
ある。「私達はいつの間にかただの女ではなく『銃後の女性』になってしまっていた。一
朝事があれば私も『銃後の女性』という名にぴったりした行動は取れなくても、避難の時....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
だろう。したがって私は毎日僧帽弁ばかり気にして暮してはいない。 ところがもし一
朝事ある時において、私の心臓は困るのである。例えば近くの火事の如き、あるいは、か....
「或る男の手記」より 著者:豊島与志雄
果になったのだった。一体私は、平素はのらくらしていて随分|懶《なま》け者だが、一
朝事があると――と云えば大袈裟だけれど、例えば子供が病気で入院したりなんかしてる....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
老人などを入れ、百五十人ほどの半農半香具師が、一致団結して住んでいた。 郷に一
朝事が起こり、合図の竹法螺がボーッと鳴ると、一切の仕事を差し置いて、集まるという....
「日記」より 著者:宮本百合子
、若い、決して偽りのない青年社会主義者達は、正義を叫び、人道を強調する。然し、一
朝事が目前に迫り、前田駸一郎が熱を以て説いたように、近い将来に於て、日米が衝突で....
「運命のSOS」より 著者:牧逸馬
ぎるが、二つの権威ある記録にこの別べつの数字が載っている――乗組員八百六十人、一
朝事あった場合には、この過半数が海底へ消える可く始めから決定されていたのだ。 ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
院へ頼っても渡れるし、あわよくば地方の豪族の客となり、なお、幸運にぶつかれば、一
朝事のある場合のために、大名の経済から「捨て扶持」「蔭扶持」などというものを貢が....