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朝出
「朝出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
朝出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
では今夜だけ泊めてくれと云いまして、ここの家《うち》にひと晩泊まりまして、あくる
朝出るときに路用の金を貸してくれと云いましたが、わたし達の家に金なぞのある筈はあ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た。もう四ツを過ぎているので、丸井では戸をあけなかった。御用があるならばあしたの
朝出直してくださいと内から答えると、外ではやはり叩きつづけていた。銀座の山口屋か....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
お蔭で朝のうちに考えておいたその夜の予定は、すっかり狂ってしまった。 実はその
朝出かけるときに、「深夜の市長」から預ってきたボロ布包みを、勤め先まで持っていっ....
「蠅男」より 著者:海野十三
が懸っているし、卓子の上にはトランクの中から出したまま忘れていった林檎までが、今
朝出てゆくときと寸分たがわずそのとおりに並んでいるのだった。自分の部屋であること....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
取扱った。夜がふけてから何か御用はないかとたずねたので、趙は言った。 「あしたの
朝出発のときに、点心を頼みます……」 「はい、はい。間違いなく……。どうぞごゆる....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
の話だったので、まず差支えのない荷物だけを持って夕方警察へ出かけた。船はあしたの
朝出るのだから、それまでにあとの荷物は友人に持って来て貰うことにした。そしてとに....
「春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
車がめぐっている。昼飯をすましてから、案内の永田小十郎がきたので、万事相談の上明
朝出発と定め、小十の外に寺島政太郎、渡辺虎十の二人がきてくれることになった。 ....
「村芝居」より 著者:井上紅梅
く船を頼んでおけばよかったのに、平橋村にはたった一つ大きな船があるだけで、それは
朝出て晩に帰る交通機関で、決してよそ事には使えなかった。そのほか小船はあるにはあ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
魔に関するほかは何も注意しないのである。 氷は依然として速かにひらいている。明
朝出発することが出来そうな見込みはじゅうぶんである。国へ帰って、、これまでにあっ....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
たので、雪子を留置するとそのまま自宅へ帰ってしまっていた。 小沢はその刑事が翌
朝出署してから、改めて交渉しようと、ひとまずS署を辞すことにして、玄関を出ようと....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
胸のせまることがあったのです。―― ですから、嵯峨へ、宇治へというのを断って、
朝出ると、すぐ三十三間堂。社もうで、寺まいり。何にしろ食ったものさえ、水菜と湯葉....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
、船医の外に特に一名の給仕を附添として手厚く看護し、この元気なら滞りなく無事に帰
朝出来そうだと一同安心して大いに喜んでいた。然るにポルトセイドに着き、いよいよ熱....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
かね、暫時茫然として、雨霧の鎮まるを俟てども、止みそうもない、時に四時三十分。今
朝出がけには、槍の坊主小屋あたりに泊まる考だのに、まだその半途、今日はとても行け....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
施せず、小学校三年、中学六年、大学四年または五年なりと聞けり。 九日、晴れ。早
朝出発、アンデス山行を企て、ロスアンデス駅に至りて降車す。これより狭軌鉄道に駕し....
「世間師」より 著者:小栗風葉
ると、上さんはその鼻緒を触ってみて、 「じゃ、これでも預かっとこう。お前さんが明
朝出かける時には、何か家の穿物を貸してあげるから。」 上さんはそのまま下駄を持....