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「朝暮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

朝暮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
に新しい疑惑に囚われてしまった。ただ、主君という絶大な権力者のために身を委して、朝暮《あけくれ》自分の意志を少しも働かさず、ただ傀儡《かいらい》のように扱われて....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
ような泥海《ぬかるみ》を知らぬ間《ま》に用意するばかりである。 「その結婚の事を朝暮《あけくれ》申すのでございますが――どう在《あ》っても、うんと云って承知して....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
らんを知り、鶴夜半を知る〉とあり、呉の陸※は、鶴は鶏鳴く時また鳴くといった。烏が朝暮に定まって鳴くは周知された事、したがって伊勢・熱田等に鶏を神物とすると同時に....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
の飛込も構わず、恐れ惶みてこそ作りたれ、恭敬三昧の嬉き者ならぬは、御本尊様の前の朝暮の看経には草臥を喞たれながら、大黒の傍に下らぬ雑談には夜の更るをも厭い玉わざ....
「図書館」より 著者:宮本百合子
らか張っていた。特徴がないその顔には、しかし、何年も一つ仕事についていて、しかも朝暮本ばかりを対手にしている人間の、表情の固定した、おとなしい強情さというような....
「源氏物語」より 著者:紫式部
たまえ。罪なくして罪に当たり、官位を剥奪《はくだつ》され、家を離れ、故郷を捨て、朝暮歎きに沈淪《ちんりん》したもう。今またかかる悲しみを見て命の尽きなんとするは....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ない、暗闇に置くべき問題であるから自分には人が告げないのであろうと中将は思った。朝暮仏勤めはしておいでになるようではあるが、確固とした信念がおありになるとは思え....
「源氏物語」より 著者:紫式部
あろうと周囲の人は思った。容貌のすぐれて美しいことでほかの欠点はとがめる気もせず朝暮の目の慰めにしていた。少し笑ったりする時には、珍しく華麗なものを見せられる喜....
「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」より 著者:寺田寅彦
る。 津田君はかつて桃山に閑居していた事がある。そこで久しく人間から遠ざかって朝暮ただ鳥声に親しんでいた頃、音楽というものはこの鳥の声のようなものから出発すべ....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
見る事一年に一両度のみ。昔一高の校庭なる菩提樹下を逍遥しつつ、談笑して倦まざりし朝暮を思えば、懐旧の情に堪えざるもの多し。即ち改造社の嘱に応じ、立ちどころにこの....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
あった。碧梧桐君の令兄の竹村｜黄塔君は師範学校の教授をしてこの地に在住してるので朝暮病室に居士を見舞った。 「お前が来ておくれたので安心した。」殆ど居士の生死を....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
な心持もしないでその階下に湧き出した一箇の世界を眺めていたものであろう。そうして朝暮出入している愛松、極堂らの諸君とは軌道を異にして、多くの時間は二階に閉籠って....
「三国志」より 著者:吉川英治
せん」 吉平は、慶童子の捧げている薬籠を取って、八味の神薬を調合せ、 「これを朝暮にさしあげてください。かならず十日のうちにお元気になりましょう」 と、いっ....
「三国志」より 著者:吉川英治
従のちぎりを結び、その折うけたご厚恩は今もって忘れ難く、身は曹操の陣へおいても、朝暮、胸に銘記いたしておる。――ただこれ一人の老母を曹操にとらわれたため、やむな....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
て語りあえる者は、越前守一人と、ひそかに思っていたのである。 が、その越前を、朝暮に、胸にうかべながら、ここ数ヵ月は、令をもって、招きもできない事情であった。....