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朝見
「朝見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
朝見の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「船医の立場」より 著者:菊池寛
、数が多くなり、ことに昨夕《ゆうべ》は痒《かゆ》さのためによく眠れなかったが、今
朝見ると、白く膿を湛えているのが、いくつもできている。それが、手指ばかりでなく、....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
かが落ちて、どえらい音がした。焼夷弾ではなさそうだ、火が見えなかったから。 (翌
朝見たら、油脂焼夷弾の筒の外被と導線管であった。いずれも一メートルのもので、外被....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
もなったら、試みに調べて御覧なさい」 二 医師の主張は、翌
朝見事に確められた。 二階の南室の窓からは、成る程医師の云う通り、川口亜太郎の....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
有らゆる形の傘を出させ夫も了ぬ是も気に叶わずとて半時間ほども素見したる末、終に明
朝見本を届くる故其見本通り新に作り貰う事にせんと云いて、此店を起出たり、余は茲に....
「青服の男」より 著者:甲賀三郎
別荘さ来た事がねえだ。どんな人だか、誰知るものもねえだが」 「その人がね、昨日の
朝見えたゞよ」 「不意にかよ」 「ウンニャ、前触れがあってね、掃除さしといて呉れ....
「運命」より 著者:幸田露伴
して、五年九月|還る。建文帝の事、得る有る無し。而れども諸番国の使者|和に随って
朝見し、各々其方物を貢す。和又|三仏斉国の酋長を俘として献ず。帝|大に悦ぶ。是よ....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
当がつきませんので……」 「土居三津子という若い婦人を見たことがないかね」 「今
朝見ましてございますが、それが初めてでな、前には見たことがございません」 「あの....
「ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
書いておきたいような気がした。そして昨夜は大分遠く来たようなつもりであったが、今
朝見ればそんなでもなかった。林間をながれているブリガッハは暗く青ずんで見えている....
「嵐」より 著者:寺田寅彦
の宿の裏門を、やっとくぐった時、朧の門脇に捨てた貝殻に、この山吹が乱れていた。翌
朝見ると、山吹の垣の後ろは桑畑で、中に木蓮が二、三株美しく咲いていた。それも散っ....
「三輪の麻糸」より 著者:楠山正雄
たとおり、大きな麻糸の玉をお婿さんの着物のすそに縫いつけておきました。 あくる
朝見ると、麻糸の先は針がついたまま戸の鍵穴を抜けて、外へ出ていました。そして麻糸....
「黄山谷について」より 著者:高村光太郎
る。 朝、眼がさめると向うの壁にかけてあるその写真の書が自然に見えるのだが、毎
朝見るたびに、はっとするほどその書が新らしい。書面全体からくる生きてるような精神....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
少し興が浮びかけて居たというのが、何とも名状の出来ぬ、こぐらかったような夢をある
朝見た。そうしてこれが書いて見たかったのだ。書いている中に、夢の中の自分の身が、....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
まいか、そうだそれに違いないと独りで決めて見物人の肩越しにのぞいて見ると、土は今
朝見たまま、大かた掘り出してちょうど井戸のようになっているばかりで別に新しく崩れ....
「おせん」より 著者:邦枝完二
でげすからあっしらが、さっきッからいってたじゃござんせんか。こんないい景色ァ、毎
朝見られる図じゃァねえッて。――ごらんなせえやし。お前さんの姿が見えたら、つぼん....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
原へコロリと横になって「コリャいい寝床だ」と其|儘寝てしまったようであったが、今
朝見ると、一度寝返りを打っても下の谷まで転げ落ちそうな所だった。 尾根は偃松の....