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「朝雨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

朝雨の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
姿が触覚より視覚へ通じ影像となって浮んで来た。 山処《やまと》の ひと本すゝぎ朝雨《あささめ》の 狭霧《さぎり》に将起《たゝん》ぞ 翁は身体を撫でながら愛....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
感興が乗ったと見えて、 「もう一つ――陽関三畳をやります」 渭城《ゐじやう》の朝雨、軽塵を※《うる》ほす 客舎青々《かくしゃせいせい》、柳色新たなり 君に勧む....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
学校の上級生であった時分、女子大へ一寸通っていた時分のことをはっきり思い出した、朝雨がふってかえりに晴れている。すると、私共はその頃和服で袴の上にバンドをつけて....
南国太平記」より 著者:直木三十五
三人が、声を合せて唄った。そして、それが、終ると、四人が 渭城《いじょう》の朝雨、軽塵を※《うるお》す 客舎青々、柳色、新なり 君にすすむ、更に尽せ一杯の....
大橋須磨子」より 著者:長谷川時雨
霜月はじめの、朝の日影がほがらかにさしている。澄みきった、落附いた色彩《いろ》と香《か》があたりに漂い流れている。朝雨にあらわれたあとの、すがすがしい空には、パチパチと弾《はじ》ける音がして、明....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
は食時に器械扇を運用す。海上飛魚多し。これ赤道の近づきたる印なりとす。 五日、朝雨のち晴れ。午前九時四十四分、赤道を横断す。余の今回の旅行において、赤道横断は....