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朝霜の
「朝霜の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
朝霜のの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の五ツ(午前八時)を過ぎた頃であった。足軽と中間《ちゅうげん》が長梯子をかけて、
朝霜のまだ薄白く消え残っている大屋根にのぼって見ると、それはたしかに幼い女の児で....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
られたように、里心が着いた。 一昨日松本で城を見て、天守に上って、その五層めの
朝霜の高層に立って、ぞっとしたような、雲に連なる、山々のひしと再び窓に来て、身に....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
立つ。枝に渡して、ほした大根のかけ紐に青貝ほどの小朝顔が縋って咲いて、つるの下に
朝霜の焚火の残ったような鶏頭が幽に燃えている。その陽だまりは、山霊に心あって、一....
「くろん坊」より 著者:岡本綺堂
えないように枝や葉を繁らせていた。 別れて十間ばかり行き過ぎて振り返ると、僧は
朝霜の乾かない土の上にひざまずいて、谷にむかって合掌しているらしかった。怪しい笑....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
っとひとりでに枕元の有明|行燈が消える。部屋の中に、夜明けの光がほの白く映った。
朝霜の白い蓮台寺野に立った時のことがまた思い出される――
あの時の、武蔵のまな....