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「朝霞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

朝霞の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
(七)仲春 四月十七日。 戸を開けて、海――かと思うた。家を繞って鉛色の朝霞。村々の森の梢が、幽霊の様に空に浮いて居る。雨かと舌鼓をうったら、霞の中から....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
靄の間も通る。青田の高低、麓の凸凹に従うて、柔かにのんどりした、この一巻の布は、朝霞には白地の手拭、夕焼には茜の襟、襷になり帯になり、果は薄の裳になって、今もあ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
無かったものであろう。 巻第二 ○ 秋の田の穂のへに霧らふ朝霞いづへの方に我が恋やまむ 〔巻二・八八〕 磐姫皇后 仁徳天皇の磐姫皇后が、....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
気分で、夏以来の気分のしこりがとけたよう。 行った先は池袋から東上線というので朝霞《あさか》。薯《いも》掘りです。曇っていたので、どうするか分らなかったが、大....
ゴルフ随行記」より 著者:寺田寅彦
にクラブハウスがあり左にリンクが展開している。 クラブの建物はいつか覗いてみた朝霞村のなどに比べるとかなり謙遜な木造平家で、どこかの田舎の学校の運動場にでもあ....
無月物語」より 著者:久生十蘭
見せたが、その間に抜目なく私財も積み、なお深草の長者|太秦《うずまさ》王の次女の朝霞子《あかこ》を豊饒な山城十二ヶ所の持参金つきで内室に入れるなど、ようやく三十....
私本太平記」より 著者:吉川英治
朝のま、薄雲ひくく閉じて明けなやむかの如し、とあるなどは京洛の春のつねで、盆地の朝霞が、鶏鳴となってもなかなか朝光を空に見せずにいたものだろう。 まだその頃の....