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朝食
「朝食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
朝食の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
葉子は地味《じみ》な他行衣《よそいき》に寝衣《ねまき》を着かえて二階を降りた。
朝食は食べる気がなかった。妹たちの顔を見るのも気づまりだった。
姉妹三人のいる....
「或る女」より 著者:有島武郎
を相手にしようとした。倉地はさんざん貞世と戯れて、昼近く立って行った。
葉子は
朝食がおそかったからといって、妹たちだけが昼食の膳《ぜん》についた。
「倉地さん....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
炊煙がかすかに漏れはじめた。屋根からともなく囲いからともなく湯気のように漏れた。
朝食をすますと夫婦は十年も前から住み馴《な》れているように、平気な顔で畑に出かけ....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
9 その翌朝のことだった。 ミルキ閣下と女大臣アサリはお揃いの
朝食をとっていた。 女大臣は寝衣《ねまき》を着ていたのに、ミルキ閣下は外出服を....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
かけた家に、初めて雪の上を歩きながらとびこんだ。気持ちのいい炉辺に坐りこみながら
朝食を頼んで、人夫をついでに頼んだ。雪の世界に固有な静けさといかにも落ちついた気....
「恐竜島」より 著者:海野十三
、そして自分が平和な島の上に居ることを知って、元気をもりかえしていったのである。
朝食は、玉太郎にとって、この数日中一番の豪華版《ごうかばん》だった。探検団がボー....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
」 「それから……」 「それから朝になりまして、五時半に起きましていつものように
朝食の用意にかかりましてございます。すると誰か入って来まして声を私にかけた者がご....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
者はあるまいが、僕は今になって重力の恩に気がついた。 或る日、僕たちが倶楽部で
朝食を摂りつつあったとき、遽ただしくイレネが入ってきた。 「みなさん、お食事中で....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
夫たちは、にんまりと眼で笑って、そのまま話をつづけるのだった。三郎は、並べられた
朝食に手を出しながら、彼らのいうことを、聞くとはなしに耳をかたむけた。 「……と....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ように見事に泳ぎまわる。それがすむと、一時間ばかり書類を見て、それからやっと軽い
朝食をとるのが習慣になっていた。 「いやあ、お早いですな」 と声をかけながら、....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
るさがり、馬はまじめな顔をして主人の家の門のところで草を食べていた。イカバッドは
朝食にあらわれなかった。昼食の時刻がきた。だが、イカバッドは影も形も見せない。子....
「錦紗」より 著者:犬田卯
通は眼をこすりながら起き出して、いつものように竃の下へ火をたきつけた。 やがて
朝食後、兄貴が鍬をかついで麦さく切りに出てしまうと、母親が寝ている枕もとからぼろ....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
雨計を見ると、約二千六百五十米突、華氏五十六度。 七 東穂高岳 六時、
朝食を済し、右手の磧につき、最近の鞍部目的に登る、僅か十町つい目先きのようだ、が....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
丸とは雲泥の差あり。食事は毎回二、三品に過ぎず、一品を幾回重ぬるも任意なり。茶は
朝食のときを限りとし、そのほかは湯水のほかは供せず。ゆえに、乗客みな茶菓および茶....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
起きあがろうともしない。 あれっきり客の部屋にはよりつく人もない。おかみさんは
朝食をもってゆかなかった。きっと客は、腹をすかせて弱りきっているのだろう。 昼....