朧銀[語句情報] » 朧銀

「朧銀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

朧銀の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
んど生きている空はなかったそうです。殊に車が両国橋へさしかかった時、国技館の天に朧銀《おぼろぎん》の縁をとった黒い雲が重なり合って、広い大川の水面に蜆《しじみ》....
雪の白峰」より 著者:小島烏水
、さもあらばあれ、白峰甲斐駒の諸峰は、更に山の膚を見ず、ただ峻谷の雪かすかなる、朧銀の色をなして、鉛色なる空より浮き出で巨大なる蛇の舌|閃《ひらめ》いて、空に躍....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《お》を手繰《たぐ》って身近く引寄せて、鞘の鐺《こじり》をトンと畳へ突き立てて、朧銀《ろうぎん》に高彫《たかぼり》した松に鷹の縁頭《ふちがしら》のあたりに眼を据....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
炉、手奩の類。黄金の無垢で、簪の玉を彫んだのもある。地金は多くは銀だが、青銅も、朧銀も、烏金も……真黒な瓜も面白い。皆、甜瓜を二つに割って、印籠づくりの立上り霊....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
間の置物で、……唐草高蒔絵の両柄の車、――曳けばきりきりと動くんです。――それに朧銀台の太鼓に、七賢人を象嵌して載せた、その上へ銀の鶏を据えたんです。これが呼び....