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木の端
「木の端〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
木の端の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「たき火」より 著者:国木田独歩
腰うちのばし、二足三足《ふたあしみあし》ゆかんとして立ちかえれり、燃えのこりたる
木の端々《はしばし》を掻集《かきあつ》めて火に加えつ、勢いよく燃え上がるを見て心....
「山椒大夫」より 著者:森鴎外
きつきをして、親子のひそんでいるところへ進み寄った。そして親子の座席にしている材
木の端に腰をかけた。 親子はただ驚いて見ている。仇《あた》をしそうな様子も見え....
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
おれは到底《とうてい》人に好かれる性《たち》でないとあきらめていたから、他人から
木の端《はし》のように取り扱《あつか》われるのは何とも思わない、かえってこの清の....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
で線路まで連れて来て、さてそこで上手に汽車に轢かせる様にするためには、単に縄を枕
木の端の止木の釘と反対側に立っている里程標との間へ渡して、その真ン中へ豚を縛った....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
したボール箱の一と山、半破れの椅子や腰掛、ブリキの湯沸し、セメント樽、煉瓦石、材
木の端片、ビールの空壜、蜜柑の皮、紙屑、縄切れ、泥草履と、塵溜を顛覆返したように....
「連環記」より 著者:幸田露伴
う三十歳になるやならずに、浮世を思いきって、簪纓を抛ち棄て、耀ける家柄をも離れ、
木の端、竹の片のような青道心になって、寂心の許に走り、其弟子となったのは、これも....
「一九二九年一月――二月」より 著者:宮本百合子
料理店献立表を報告した。 ヨーロッパ人の云うところの soyu(醤油)や食える
木の端(鰹節)を米とともにいさぎよく――海峡の彼方へ置いて来た。 自分もこうし....
「甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
ッ、そっちの方が本音だ」 「かも知れないわね」 「あっしなんか何んなもので」 「
木の端くれぐらいのものさ」 パチリ! と留吉は、切らずともよい、可成り大事な枝....
「雪の宿り」より 著者:神西清
巨樹大木も一様にさながら箒を振るように鳴りざわめき、その中を燃えさかったままの棟
木の端や生木の大枝が、雨あられと落ちかかって参ります。やがて寝殿の檜皮葺きのお屋....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が何処にあるかと云うと、現に義足を見れば判る通りで、腓骨の中央で切断されている擂
木の端にはなく、却って、膝蓋骨の下の腓骨の最上部にある。そして、それ以下の擂木は....