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「木兎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

木兎の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
背中にのせて、高い高いお月さまのそばまで翔《か》けてゆくでしょう。 大正十年九月木兎《みみずく》の家にて 白秋しるす 序詩 マザア・グウスの歌 マザア・グ....
ゼーロン」より 著者:牧野信一
――諸君は、二年程前の秋の日本美術院展覧会で、同人経川槇雄作の木彫「※」「牛」「木兎《みみずく》」等の作品と竝んで「マキノ氏像」なるブロンズの等身胸像を観覧なさ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。それを当て込みに、臨時の休み茶屋や食い物店なども出来る。柿や栗や芒《すすき》の木兎《みみずく》などの土産物を売る店も出る。まったく平日と大違いの繁昌でした。 ....
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
は何処?……この嬰児ちゃんは寂しそうだ。 土手の松へは夜鷹が来る。築土の森では木兎が鳴く。……折から宵月の頃であった。親雀は、可恐いものの目に触れないように、....
白菊」より 著者:夢野久作
作って並んでいる。その間に静止している巨大な甲虫、華麗な蝶々、実物大の鳩、雛子、木兎……。 又、その丸|卓子の周囲には、路易王朝好みのお乳母車、華奢な籐椅子、....
青い眼の人形」より 著者:野口雨情
今夜は月夜だ 土蔵の蔭で 細い糸ひけよ 糸ひけよ どの家の屋根も 青い青い月夜だ木兎 夜啼く 木兎《みみづく》は あーれはさ 夢がほしくて 夜啼くだ さーらば ....
露肆」より 著者:泉鏡花
を開いて、ころりと参った張子の達磨。 目ばかり黒い、けばけばしく真赤な禅入を、木兎引の木兎、で三寸ばかりの天目台、すくすくとある上へ、大は小児の握拳、小さいの....
我楽多玩具」より 著者:岡本綺堂
作ったのは下等品としてあまり好まれませんでした。小さい者の玩具としては、犬張子、木兎、達摩、鳩のたぐい、一々数え切れません、いずれも張子でした。 方々の縁日に....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
軽焼が疱瘡痲疹の病人向きとして珍重されるので、疱瘡痲疹の呪いとなってる張子の赤い木兎や赤い達磨を一緒に売出した。店頭には四尺ばかりの大きな赤達磨を飾りつけて目標....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ら、あなたはもう 疾っくにこの地球にお暇乞をしていなさる。 なんのためにあなたは木兎のように 洞穴や岩の隙間にもぐっているのです。 なぜ陰気な苔や雫の垂る石に附....
遠野物語」より 著者:柳田国男
題の大小をも弁えず、その力を用いるところ当を失えりという人あらば如何。明神の山の木兎のごとくあまりにその耳を尖らしあまりにその眼を丸くし過ぎたりと責むる人あらば....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
叫んだ。 どうしたんだ、いったい、私は。 竹林だ。紅い芙蓉の蕾だ。 藁壁の木兎の家の窓から顔が出る。――円い眼だ。あ。 「君、君、白秋くうん、そのぉ、膃肭....
仏法僧鳥」より 著者:斎藤茂吉
り、種々の神仏が祭ってあるらしいが、夜だからよくは分からない。老木の梢には時々|木兎と蝙蝠が啼いて、あとはしんとして何の音もしない。 それから小一時間も過ぎて....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
流れている。雪渓の雪が先ず其光を吸って仄に輝き始める。何処かで角笛でも吹くような木兎の叫声が二度三度聞えると、夫が合図ででもあるように鼠色の衣をすっぽりと被った....