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木刀
「木刀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
木刀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
ていた。言い争いの発端《ほったん》は判らない。
「中島を見ろ、四十五まであの男は
木刀一本と褌《ふんどし》一筋の足軽風情だったのを、函館にいる時分何に発心したか、....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
稽古から身を遠ざけた。毎日日課のように続けていた武術仕合を中止したばかりでなく、
木刀を取り、稽古槍を手にすることさえなくなった。 威張ってはいたが寛闊で、乱暴....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一種の妬みと僻《ひが》みがあった。彼等はすぐに組中の子供を呼びあつめて、めいめい
木刀や竹刀《しない》を持ち出して、およそ十五六人が鬨《とき》を作って追って来た。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
えか」 「色気があっても無くっても、知らねえことは知らねえと云うよりほかはねえ。
木刀をさしていても、おれも屋敷の飯を食っている人間だ。むやみにおめえ達の調べは受....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
縛りつけられていた。男は二十三四で、どこかの武家屋敷の中間らしく、帯のうしろには
木刀をさしていたが、両腕を荒縄で固く縛られて、両足を投げ出して、銀杏の木の根につ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
あったら、横から出ていって立合を中止させたいところだ。手に真剣を持っていなくて、
木刀だけの覘い合いでも、その場で人命に係るような試合もあるからネ。……そうだ、君....
「蠅男」より 著者:海野十三
を、帆村はそうさせてはなるものかと寝台の上をヒラリと飛び越し、隠しもっていた桑の
木刀でヤッと蠅男の頤を逆に払えば、 「ギャッ」 とさしもの蠅男も痛打にたまらず....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
んや女中が制してもなか/\鎮まらない。そのうちに健次郎をはじめ、武家の子供たちが
木刀をぬきました。子供ですから
木刀をさしている。それを抜いて振りまわそうとするの....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
好、同じように道服を着、そうして二人ながら長髪であった。 一人は小太刀、一人は
木刀、いずれも腰に手挿んでいた。
木刀を手挿んだ一人の方が、肩に薬箱を担いでいた。....
「博物誌」より 著者:岸田国士
らしいモーニングを着た、寒がりのアフリカ鶴。袖なし外套を着込んだペンギン鳥。嘴を
木刀のように構えているペリカン。それから、鸚鵡。その一番よく仕込まれたやつでも、....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
) 彼は、本来が学究的の性格だったので、剣道を修めるにも、道場へ通って、竹刀や
木刀で打ち合うことだけでは満足しないで、沢庵禅師の「不動智」とか、宮本武蔵の「五....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
。……がしかし拙者といたしましては、ご貴殿のお屋敷におきましては、酒いただくより
木刀をもって、剣道のご指南こそ望ましいのでござる」 「云うまでもござらぬ剣道の試....
「鷲」より 著者:岡本綺堂
年のころは二十四、五の見るから逞ましそうな男ぶりであった。彼は型のごとくに一本の
木刀をさして、何かの小さい風呂敷づつみを持って、素足に草鞋をはいていた。 「お疲....
「今昔茶話」より 著者:国枝史郎
には特に必用なのである。それで、残心のことを書く。 宮本武蔵が、佐々木岸柳を、
木刀で真向を打って斃した。「それから、しばらく様子を見ていたが、やがて、ソロソロ....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
出雲建を誅せられる時に、まず和睦して共に簸の川に水浴し、敵の虚に乗じてその太刀を
木刀とすりかえ、遂にこれを斬り殺されたとか、また尊の熊襲御征伐の時にも、少女の装....