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木地屋
「木地屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
木地屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「単独行」より 著者:加藤文太郎
の田圃に違いないとこう思ってしまった。恐ろしい感違いだ。実はこの木の無いところは
木地屋という椀や杓子等のほり物をする人が、雪の無いときやってきて木を切ってしまっ....
「午市」より 著者:宮本百合子
家から廓《くるわ》の中心まで、十町とはない位であった。従って、日が落ちると下駄の
木地屋をやっている店を片づけ、晩酌でもすますと気が向き次第、ぶらぶらと、おふゆの....
「温泉」より 著者:梶井基次郎
角屋」の悪口を言っては、硝子戸越しに街道を通る人に媚を送っている。 その隣りは
木地屋である。背の高いお人好の主人は猫背で聾である。その猫背は彼が永年盆や膳を削....
「夜長姫と耳男」より 著者:坂口安吾
ウン」 「庭木でも伐ろと仰有るのかね。斧を使うのもタクミの仕事のうちではあるが、
木地屋とタクミは違うものだ。木を叩ッ切るだけなら、他に適役があらア。つまらねえこ....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
して転々するものである」とあるのによれば、この地方には往時各地に漂泊生活を営んだ
木地屋の仲間の様に、今でもやはり炭焼専門の漂泊民が遺っているらしい。また同じ倉光....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
い黄色の花を抽き上げた南瓜棚の端に赤い布なども干してあった。島を離れると一段高い
木地屋だ。細い路が植林した杉の若木の間を蛇の如くうねって行く。原はそう広くはない....