木太刀[語句情報] » 木太刀

「木太刀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

木太刀の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
窓から逃出したら頭脳《あたま》を打破《うちわ》ろうと、勝藏《かつぞう》と云う者が木太刀《きだち》を振上げて待って居る所へ、新五郎は斯《こ》う腹這《はらばい》にな....
自叙伝」より 著者:大杉栄
れでも行くとすぐ、前にも道場でよくやったように、棒の相手をさせられた。お爺さんが木太刀を持って、僕が棒を持ってそれに向うのだ。お爺さんのかけ声はこっちの腹にまで....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
に地に落ちた。わたしは子供の時の癖が失せなかったのである。(明治43・11俳誌「木太刀」、その他) 島原の夢 「戯場訓蒙図彙」や「東都歳事記」や、さてはもろもろ....
煩悩秘文書」より 著者:林不忘
通の容貌《かお》をしている者への、強いにくしみ――それが、大次の眼光に、道場での木太刀取りに、突き刺すように感じられる。 こうなると、下谷練塀小路《したやねり....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を食って食い歩いたのだが、今度は無暗に踊って踊り歩くのです。甲の町内で阿夫利山の木太刀を担ぎ出すと、乙の町内では鎮守の獅子頭を振り立てるものがあります。山伏|体....
牛若と弁慶」より 著者:楠山正雄
の木を平家の一門に見立てて、その中で一ばん大きな木に清盛という名をつけて、小さな木太刀でぽんぽん打ちました。 するとある晩のことでした。牛若がいつものように僧....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
の棒が有りませんから、三尺を締め直して梯子の上り端まで来ると、上り端に六尺や半棒木太刀などが掛って居ります。能く商人の家には有りまするが、何の役にも立ちません、....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
この門から、溢れるように若い侍が帰ってゆく。一日も、休みということはないようだ、木太刀を交ぜて、三本の刀を腰に横たえているのもあるし、本身の槍をかついで出て来る....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、その独りよがりを醒ましてやろう。来いっ。彼方へ立とう」 「して伝七郎、道具は、木太刀か、真剣か」 「木太刀も持たずに参って何をいう。真剣は覚悟のうえで来たのと....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
噂した。小次郎の派手姿は、何処にいても、人目立った。 その小次郎が、枇杷の長い木太刀を持って、 「次。――次!」 と、呼ばわりながら、紺屋の干し場で、大勢に....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
せていた。 身を開け放した姿で、小次郎は、突っ立っていた。 借りうけた三尺の木太刀を提げ、袴の襞もたらりと――絡げもせずに、試合の場所を選んで、先に待ってい....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、一応の辞儀をして、 「然らば、やつがれが一つその馬鹿者となってみとうござるが、木太刀を御拝借願われましょうか」 と、いった。 人の輪に紛れて、彼方の野試合....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
はあるまいか。 武蔵が船島で小次郎と試合うために、船中で削って行った櫂の折れの木太刀というものが、細川家に残り、それが今も九州に伝来されているということは前か....
武蔵旅日記」より 著者:山中貞雄
驚いたのはおしまである。 源五左、よし来いと身構える。 武蔵が、悠々、大小の木太刀を掴んで一振り二振り。 悠々と道場の中央に仁王立ち。 余りの事におしま....