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「木彫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

木彫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
りでなく、そうある事であろうか。…… 野呂松人形は、そうある事を否定する如く、木彫の白い顔を、金の歩衝《ついたて》の上で、動かしているのである。 狂言は、そ....
「星座」より 著者:有島武郎
という鏡に映ってでもいるように、素早くその顔を窃《ぬす》みみた。しかし森村の顔は木彫《きぼり》のようだった。 「おい貴様この包を帰り途《みち》に白官舎に投げこん....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
夫の、皺にたたまれた鋭い眼は、雲一片の徴をさえ見落とすまいと注意しながら、顔には木彫のような深い落ち付きを見せている。君の兄上は、凍って自由にならない手のひらを....
「食魔」より 著者:岡本かの子
印刷をする彫版師のような仕事もした。そこから自ずから彼は表具もやれば刀を採って、木彫｜篆刻の業もした。字は宋拓を見よう見真似に書いた。画は彼が最得意とするところ....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
手｜辟易す。修理、九平等、抜連れ抜連れ一同｜立掛る。獅子狂う。また辟易す。 修理木彫にも精がある。活きた獣も同じ事だ。目を狙え、目を狙え。 九平、修理、力を合せ....
「什器破壊業事件」より 著者:海野十三
器で、位置の変ったものといえば――」 「なんです、その位置の変ったものは？」 「木彫の日光の陽明門の額が、心持ち曲っていただけです」 「ふむ、やっぱりそうか。そ....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
大きな額縁、暖炉の上の大理石の棚の上には、黄金の台の上に、奈良朝時代のものらしい木彫の観世音菩薩が立っている。 そういう調和のとれた隙のないこの洋間に、ただ一....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
があった。御面は天女に斉しい。彩色はない。八寸ばかりのほのぐらい、が活けるが如き木彫である。 「戸を開けて拝んでは悪いんでしょうか。」 置手拭のが、 「はあ、....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
」 時に、勿体ないが、大破落壁した、この御堂の壇に、観音の緑髪、朱唇、白衣、白木彫の、み姿の、片扉金具の抜けて、自から開いた廚子から拝されて、誰が捧げたか、花....
「土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
観音で毎年十二月十七、八日の両日に売出す玩具であって、土地で御鷹というのは素朴な木彫で鶯に似た形の鳥であるが、これも九州｜太宰府の鷽鳥や前記の鶉車の系統に属する....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
小さい庵室の中には調度らしいものはなんにも見えなかった。すすぼけた仏壇には一体の木彫りの如来が立っていて、南向きのあかり障子のきわに小机が一脚、その上には法華経....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
、何といたしまして。……棚に、そこにござります。金、極彩色の、……は、そちらの素木彫の。……いや、何といたして、古人の名作。ど、ど、どれも諸家様の御秘蔵にござり....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
芸に過ぎない。その技工の妙を伝聞して、当時の藩主の命じて刻ましめた、美しき小人の木彫は、坐容立礼、進退を自由にした。余りにその活きたるがごとく、目に微笑をさえ含....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
あります。いや、いつかの間淵の話じゃないが、蟻の細工までにも到らない、箸けずりの木彫屋が、余五将軍をのみなかまに引込んだ処は、私も余程酔いました。――ま、ま、あ....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
ると、仔細なく兎である。雪の日の愛々しい戯れには限らない。あまねく世に知られて、木彫、練もの、おもちゃにまで出来ている。 玉子｜形の色の白い……このもの語の土....