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「木樵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

木樵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
犬と笛」より 著者:芥川竜之介
和《やまと》の国|葛城山《かつらぎやま》の麓に、髪長彦《かみながひこ》という若い木樵《きこり》が住んでいました。これは顔かたちが女のようにやさしくって、その上《....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
がわない男と、ばったり顔を合せたそうでございます。その男は、後《のち》間もなく、木樵《きこ》りが※の木を伐り倒すのに手を借して、その木の下に圧されて歿《な》くな....
藪の中」より 著者:芥川竜之介
検非違使《けびいし》に問われたる木樵《きこ》りの物語 さようでございます。あの死骸《しがい》を見つけたのは、....
誘惑」より 著者:芥川竜之介
の木の枝を張った向うに洞穴《ほらあな》の口が一つ見える。暫《しばら》くたってから木樵《きこ》りが二人。この山みちを下って来る。木樵りの一人は洞穴を指さし、もう一....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
し硬くなるまでぼんやりと過していた。 根雪《ねゆき》になると彼れは妻子を残して木樵《きこり》に出かけた。マッカリヌプリの麓《ふもと》の払下《はらいさげ》官林に....
城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
その北|牟婁《ムロ》の家へ行ったことがあった。そこは山のなかの寒村で、村は百姓と木樵《きこり》で、養蚕《ようさん》などもしていた。冬になると家の近くの畑まで猪《....
女仙」より 著者:芥川竜之介
思いながら、彼女の家の前へ行って見ました。すると眉を吊り上げた彼女は、年をとった木樵りの爺さんを引き据え、ぽかぽか白髪頭を擲っているのです。しかも木樵りの爺さん....
春昼」より 著者:泉鏡花
いたでございますが、貴下、聊か目を離しました僅の隙に、何処か姿が見えなくなって、木樵が来て、点燈頃、 (私、今、来がけに、彼処さ、蛇の矢倉で見かけたよ、) と....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
のかわり、山の麓の隅の隅が、山扁の嵎といった僻地で……以前は、里からではようやく木樵が通いますくらい、まるで人跡絶えたといった交通の不便な処でございましてな、地....
最小人間の怪」より 著者:海野十三
私はキャンプを張り、幾週間も山中で起き伏していた。あたりはかなり深い山懐で、木樵も見かけず、猟師にさえ会わなかった。私ひとりでこの深山を占有しているような気....
」より 著者:岡本綺堂
の巣があって、その巣のなかに赤児が泣いているのであった。あたかもそこへ来かかった木樵にたのんで、赤児を木の上から取りおろしてもらって、ともかくもここまで抱いてき....
多神教」より 著者:泉鏡花
返し申し上ぐる。……唯今。――(梢より先ず呼びて、忽ち枝より飛び下る。形は山賤の木樵にして、翼あり、面は烏天狗なり。腰に一挺の斧を帯ぶ)御矢をばそれへ。――(女....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
その州はアメリカじゅうに森林の開拓者はもちろん学問の開拓者も供給し、毎年大ぜいの木樵を辺境におくり、教師を田舎に出している。クレーン(鶴)という苗字は彼の容姿に....
三枚続」より 著者:泉鏡花
あ敵いませんや、瀬多の橋へあらわれりゃ、尋常の女でしょう、山の主が梅干になって、木樵に嘗められたという昔話がありますッてね、争われねえもんです。 全体ちゃきち....
炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
が最もふさわしい事であるという意味もあろうが、もし山稼ぎが必要とならば、たまには木樵や猟人があっても、或いは時に山越えの途に迷った商人が偶然発見した場合があって....