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木節
「木節〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
木節の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
蝕《むしば》んだ。ずり落ちた瓦《かわら》は軒に這い下り、そり返った下見板の木目と
木節は鮫膚《さめはだ》の皺《しわ》や吹出物の跡のように、油気の抜けきった白ペンキ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
たが、天井の高いだだっ広い台所にともされた五分心のランプと、ちょろちょろと燃える
木節の囲炉裏火とは、黒い大きな塊的とよりこの男を照らさなかった。男がぐっしょり湿....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
和二年五月、渋柿) * ラジオの放送のおかげで、始めて安来節や八
木節などというものを聞く機会を得た。 にぎやかな中に暗い絶望的な悲しみを含んだ....
「猫車」より 著者:宮本百合子
れるとおり手当りばったり針をまわした。いきなり賑やかな三味線がとびこんで来て、八
木節に似た唄が入った。それには誰も何とも云わない。直二は父親をまたぎ越すようにし....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
金勝平という執事みたいな禿頭の老人と、親よりも誰よりも八釜しい古参の家政婦で、八
木節世という中婆さんが、家中の事を切まわしているので、テル子嬢は全然手も足も出な....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
せられる――であるけれども、彼等の極端なるジャズバンドの音楽でさえ、日本俗謡の八
木節や安来節の類に比し、尚|遙《はる》かに貴族感的で、どこかに*シルクハットや燕....
「雪の夜」より 著者:小林多喜二
で立ち寄るものはすくなかった。が二、三カ所|人集りがあった。その輪のどれからか八
木節の「アッア――ア――」と尻上りに勘高くひびく唄が太鼓といっしょに聞えてきた。....
「死の接吻」より 著者:小酒井不木
、短夜の夢を貪った。由井正雪が生きて居たならば、品川沖へ海軍飛行機で乗り出し、八
木節でもうたって雨乞をするかも知れぬが、今時の人間は、なるべく楽をして金を儲けた....
「裸体談義」より 著者:永井荷風
興行街で西洋風のレヴューがはやり初めたのも昭和になってからの事で、震災頃までは安
木節《やすぎぶし》の踊や泥鰌《どじょう》すくいが人気を集めていたのであるが、一変....
「破れわらじ」より 著者:三好十郎
、景気の悪いのはごめんだよ。てつ! おいらが死ぬ時あ、上州の小父さんに頼んで、八
木節でも唄ってもらうつもりでいるんだ! 岩見 (すぐわきのフトンの中からモグモグ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
たちの方へ差向けたものだ。 安来千軒えええん…う…う それから「江差追分」「八
木節」「博多節」などに変って行ったが、青|羅紗の凸凹の台の上にレコードはへたばり....