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「木綿針〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

木綿針の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
そこ》に硯《すゞり》があるから朱墨《しゅずみ》を濃く磨《す》って下さい、そうして木綿針《もめんばり》の太いのを三十本ばかり持って来《き》な」 喜「お母様何をな....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
るんだ。」 貝形の爪が、指さきの肉と、しっかり膠着している。その肉と爪の間へ、木綿針をつきさしている。小指からはじめて、薬指、中指、人さし指に針をつきさゝれて....
雀の宮物語」より 著者:田中貢太郎
女と談合をすました男は草餅を三つばかりこしらえて、其の一つの餅の中へ二三本の木綿針を包んで何喰わぬ顔をして女の処へ持って往った。ちょうど夕食の済んだところで....
赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
音がして、ヒューッと白い物が飛んで来た。それがお袖の襟上に刺さる。白糸の付いた、木綿針だ! お袖を殺せとの命令である。丸窓の内から九郎右衛門の娘、お菊が投げたに....
想い出」より 著者:佐藤垢石
った。店主に頼んで、友釣りの釣り道具一切をこしらえて貰ったのである。 鼻環は、木綿針を長さ八分ほどに切り落とし、真んなかを麻糸で括った撞木式。テグスの鈎素へ、....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
桟とすれすれに調べ始めた。真中から外部へ向って右手寄り四本目の格子の桟に、例えば木綿針ほどの細い瑕跡があって、新しく削られたものらしく白い木口が現れていた。土間....