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未だ未だ
「未だ未だ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
未だ未だの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私は懐疑派だ」より 著者:二葉亭四迷
ざ殊に、西洋の影響を受けていきなり文学は有難いものとして担ぎ廻って居る。これじゃ
未だ未だ途中だ。何にしても、文学を尊ぶ気風を一旦壊して見るんだね。すると其|敗滅....
「職工と微笑」より 著者:松永延造
りません。あれはまだ他に古い馴染を持っています。貴方はそれを信じないのですか。」
未だ未だ手紙は来ては破かれ、捨てられた。 「畜生!」と私は独りで怒鳴った。「手前....
「新生」より 著者:島崎藤村
この家の門口に立った帰国の日以来のことが何となく岸本の胸に纏《まと》まって来た。
未だ未だ彼の心は薄暗くて附纏う秘密の影から離れることは出来なかったけれども、でも....
「鍵屋の辻」より 著者:直木三十五
が助太刀に出ているというから又五郎は危い。寛永の頃の武士気質《さむらいかたぎ》は
未だ未だ大したものであった。荒木と同家中であって又五郎の叔父に当る川合甚左衛門が....
「家」より 著者:島崎藤村
来も出来たものでしょう」 「お前さんのところでは、お雪さんも御達者だし、どうして
未だ未だこれから出来ますよ」 こんなことを傍で言われて、お雪はキマリが悪そうに....
「今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
きのう、そして今日の日本の文化の一般的実質が健全に発育し豊富であるというには
未だ未だ遠い現実であることは、克服すべき将来の問題の一つとして十分認識されなけれ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ふれ、その動きの関係をつかみ得る唯一の力をも与える。御褒美について、「今はとても
未だ未だ也」は、それはそうでしょうと思う。あなたが私に、さアそろそろ御褒美を出し....
「言語は生きている」より 著者:中井正一
華文化では極めて大量に用いられてはいたものであろう。方言の記録さえ残っておれば、
未だ未だ、さかのぼってその記録を辿ることが出来るであろう。 近松の語彙にあって....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
けはいっちまったし――さんざ、いわせてから、お前――益満さんも、人が悪いや」
「
未だ未だ、庄公は、深雪を救けることばかりにかかっているが、牧の在所が判ったとして....
「リラの手紙」より 著者:豊田三郎
な事いい出したの判るわ、だけど、それはあなたの本心じゃないんじゃない? あなたは
未だ未だ将来を考えてるわ、あたしと結婚したくないんだって、そのためだわ。久能は青....