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未完
「未完〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
未完の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
のは、遺憾である。
自分は「羅生門」以前にも、幾つかの短篇を書いていた。恐らく
未完成の作をも加えたら、この集に入れたものの二倍には、上っていた事であろう。当時....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
かりしていて恐縮ですが。」
馬琴は、絵を眺めながら、つぶやくように礼を言った。
未完成のままになっている彼の仕事のことが、この時彼の心の底に、なぜかふとひらめい....
「春」より 著者:芥川竜之介
たことは確かだった。
「じゃ余りお友だちはおありにならないんでございますね?」(
未完)
(大正十四年四月)....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
と御庭へ御下《おお》りになりましたのは、別人でもない堀川の若殿様でございます。(
未完)
(大正七年十一月)....
「百合」より 著者:芥川竜之介
利《き》かずにいてやる。そうすればあいつも悄気《しょげ》るのに違いない。………(
未完)
(大正十一年九月)....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
しこれを完全に遂行するためには、演出者のほうでも仕事の途中でせりふを書直したり、
未完成のシナリオで仕事にかかったりすることをやめなければいけない。 (これは秘密....
「顔の美について」より 著者:伊丹万作
つき、今よりはずつと安定感を得てくるに相違ない。 だから私は鏡を見て自分の顔の
未完成さを悟るごとに、自分の死期はまだまだ遠いと思つて安心するのである。....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
とで、その作用の跡は今も明白に残っていて、その顔や体はまるで薄いガラス越しに見た
未完成のスケッチのように醜くなっていた。その顳※の上や、両眼の下や、両頬の窪みに....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
かせていた。僕はこの庭を眺めながら、遠い松林の中に焼いた何冊かのノオト・ブックや
未完成の戯曲を思い出した。それからペンをとり上げると、もう一度新らしい小説を書き....
「著作権の問題」より 著者:伊丹万作
のうち、特に創作、創造、発明、発見の仕事に最高の栄誉と価値を認めるものである。(
未完)....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
馬琴は忠臣孝子よりは悪漢淫婦を描くにヨリ以上の老熟を示しておる。『美少年録』が(
未完成ではあるが)代表作の一つである『弓張月』よりもかえって成功しているはその一....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
の地に至り、一応実地に取り調べたる上、いかんともこれが鑑定を試みんと決心せり。(
未完) かくて予は、去月二十五日早朝東京を発し、その夕甲州北都留郡上野原村に着....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
大体は惣て旧稿に由る。 二葉亭が明治二十二年頃自ら手録した生いたちの記がある。
未完成の断片であるが、その幼時を知るにはこれに如くものはなかろう。曰く、 余は....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
は、その時慎太郎さんに教わった。慎太郎さんもあの山は大好きだといった。 この、
未完成の白馬登山を最後として、私は長いこと山に登らなかった。間もなく私の外国生活....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ずや急速に東亜の大同を実現するであろう。現下の事変はその陣痛である。 これらの
未完成の四集団は既にいわゆる民主主義陣営と枢軸陣営の二大分野に分れ、ソ連は巧みに....