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未曽有
「未曽有〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
未曽有の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
る威勢をひとに示そうとする政略の意味も幾分かまじって、きょうの饗宴は彼として実に
未曽有《みぞう》の豪奢を極めたものであった。かねてこうと大かたは想像して来た賓客....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
したので、いよいよここにまこと伝六のことばのごとく、城持ち大名と捕物名人の古今|
未曽有《みぞう》な力と知恵の一騎打ちが、いまぞ開始されんず形勢とあいなりました。....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
へ三人もの捨て子をするとは、なにごとも日の本一を誇る江戸においても、まさに古今|
未曽有《みぞう》前代|未聞《みもん》のできごとだったからです。 「かわいそうにね....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ダ侵入以来わずか五週間で強敵フランスに停戦を乞わしめるに至りました。即ち世界史上
未曽有の大戦果を挙げ、フランスに対しても見事な決戦戦争を遂行したのであります。し....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
った時、先生はさびしそうに笑いながら言っていた。 その夏僕は、訓育(実科)では
未曽有の十九点何分(二十点満点)で一番、学科では十八点何分で二番、操行ではこれま....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
に鞅掌し、着々歩を進めて外交的会議を東京に開くに至れり。二伯の事業は実に維新以後
未曽有の大業にして、政府はこの業のためにはほとんど何事をも犠牲にするの傾きありき....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
いたが、僕がフランスを出る数日前に、パリ近郊の下院代議士補欠選挙の候補者として、
未曽有の投票数で当選した。反対諸党は合同して一人の候補者を出す筈であったのだが、....
「『日本資本主義発達史講座』趣意書」より 著者:野呂栄太郎
国難来を叫ばしむるにいたった。曰く、経済国難! 曰く、思想国難! 曰く、建国以来
未曽有の国難! 急迫せる情勢に転倒せる帝国主義者の脳裏には、恐らく戦争とファシ....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
大火があり、明暦三年正月十八、十九の両日にも大火があった。わけて明暦の大火は江戸
未曽有の大火であったから、市民は由比丸橋の残当の放火であろうと言って恐れ戦いた。....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
したので」顔色を見い見い訊いて見た。 「うん」と甲斐守は物憂そうにいった。「前古
未曽有の大事件だ」 「いったいどんなことでございますな?」 「絶対秘密だ。いうこ....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
だろう。驚異ではあるが夢ではない。私達三人はその都会で市民達によって、今、現在、
未曽有の歓迎を受けている。ああその都会の美しさ――それは現代の美ではない。それは....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
に突っ立ちたるごとく、天晴れ立派に建ったるかな、あら快よき細工振りかな、希有じゃ
未曽有じゃまたあるまじと為右衛門より門番までも、初手のっそりを軽しめたることは忘....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
体についてのごく大胆な考えを持つことができるようになった。宗教の批評は、深刻に、
未曽有のそしてまた不可能だった大胆さで行われた。人間社会のいろんな制度の起原を神....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
蝗に殴り飛ばされ= 労働団体の総同盟罷工準備さる= 本日開会の大阪市会は
未曽有の大混乱を醸し煤煙問題について甲論乙駁数時間にわたって意見まとまらず。つい....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
リンゲンを通過して北進、敵をイエナ、アウエルステートに撃破し、逃ぐるを追って古今
未曽有の大追撃を強行、プロイセンのほとんど全軍を潰滅した。しかもポーランドに進出....