未来記[語句情報] »
未来記
「未来記〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
未来記の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
う云う人が現にここにいるからたしかなものだ。だから僕の先刻《さっき》述べた文明の
未来記を聞いて冗談だなどと笑うものは、六十回でいい月賦を生涯《しょうがい》払って....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
なら、第一に「軍記物」源平盛衰記とか、難波戦記とか――現在の例をとると、日米戦争
未来記とか、秩父宮勢津子妃の愛読書だという「進軍」とかは、立派に大衆文芸の一分野....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
。ジュリアンの「ほんとうの話」の大法螺でも、夢想兵衛の「夢物語」でも、ウェルズの
未来記の種類でも、みんなそういうものである。あらゆるおとぎ話がそうである。あらゆ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
つじょう》阿羅漢同様の芸当を演じ、自ら火化する骨を弥勒が拾うて塔婆を立つるという
未来記だが、五十六億七千万年後のこと故信ずるにも足らねば疑うも気が利かぬ。ただ熊....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
った。が、そのあとで、長老はお婆さんの無知からきたことだと許してやって、『まるで
未来記でも見ているかのように』(ホフラーコワ夫人の手紙のことばによる)、慰めて、....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
勘へたりし立正安国論、すこしも違はず符合しぬ。此の書は白楽天が楽府にも越え、仏の
未来記にもをとらず、末代の不思議何事かこれに過ぎん。(種々御振舞御書)」 そこ....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
航海の未来 近頃英国の製鉄所で所長のサー・ヒュー・ベル氏が愉快な
未来記めいた演説をやった。すなわち遠からざる将来において、船には蒸気機関のような....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
、一九三〇年頃より「日米若し戦はゞ」とか「米国恐るゝに足らず」とか云った日米戦争
未来記が市場に洪水している如く、日露戦争前にあっては、日露戦争
未来記が簇出して、....
「赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
を察してかからねばならぬよ。……明日天王寺へ帰ったなら、何を置いてもお寺へ参り、
未来記を拝見するつもりじゃ」 この夜も山々谷々に、そうして津々浦々一円に、正成....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
来ることがある。もう彼らはラマであると言えば未来の事を知って居るかのように思うて
未来記を聞きに来る者もあります。自分の行末はどうなりましょうか、あるいはこれから....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
歳)に、 道の為に見侍るべき物は正風体・秀歌大略・百人一首・秀歌大体・近来秀歌・
未来記等なるべし。 とある。諸君はこの歌学書の名を眺めて思い起されることであろう....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
俊秀は逆を言った。 奉書を巻きおさめて。 「いま読み聞かせたのは、日本一州
未来記というものの抜書の一節なのだ。――その
未来記一巻は、かしこくも、この御寺を....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
御笑恕ねがいたい。 また、私の不注意だが、それから先に訂正する。既載の「天王寺
未来記(一)」に引用した歌の歌主を良邏法師としたがあれは“良暹法師”が正しい。ご....