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未決囚
「未決囚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
未決囚の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
ただ狼狽の色に歪んでいた。 九 逃げろ、逃げろという声は、拘置所を脱走して来た
未決囚の一団が、良心の囁きに傾きがちな不安な耳へ、ぶっつける群衆心理の叫び声であ....
「道標」より 著者:宮本百合子
ぐ見破って、彼らは適当な処置をうける、というのだった。
日本人の医学者たちは、
未決囚の胃の中からとり出された異様な品々に研究心をそそられるのか、その室の内に散....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
ばならないのである。 最近の新聞によると、七月末までの「転向」者は五百五十名、
未決囚で三〇・三パーセント、既決囚で三五・七五パーセントに当るそうである。それは....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
年の冬にも、炉のほとりの夜話にその名がしばしば繰り返された。 足かけ四月ほども
未決囚として繋がれていた二人の嫌疑者は、その年の暮れにいずれも証拠不十分で放免さ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
牢)、百姓牢、女牢、と棟《むね》をわける。 お目見《めみえ》以上、五百石以下の
未決囚は揚座敷へ。お目見以下、御家人、僧侶、山伏《やまぶし》、医者、浪人者は、ひ....
「悪魔の弟子」より 著者:浜尾四郎
一 ××地方裁判所検事土田八郎殿。 一
未決囚徒たる私、即ち島浦英三は、其の旧友にして嘗《かつ》ては兄弟より親しかりし土....