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未生以前
「未生以前〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
未生以前の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「門」より 著者:夏目漱石
んもく》は何《なん》だか、それを一つ考えて見たら善《よ》かろう」 宗助には父母
未生以前という意味がよく分らなかったが、何しろ自分と云うものは必竟《ひっきょう》....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
著わした鈴木の説に従えば『道は宇宙に形を与える原理であると同時に、また「天と地の
未生以前に存在した渾沌たる組成のある物」、すなわち原始物質を意味するもののようで....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
れを今日ふいと思い出した、ほとんど一日がかりの墓参りであったらしい。 なつかしや
未生以前の青嵐(昭和十年七月、渋柿) 風呂桶から出て胸のあたりを流していたら左....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
…本来不動、無表現の鼻柱はかくしてその人の個性、性格、人格を表明すると共に、父母
未生以前の因果、弥勒の出世以後の因縁までも同時に眼の前に結び止めて、輪廻転生のあ....
「高浜虚子著『鶏頭』序」より 著者:夏目漱石
で生ずる。 余は禅というものを知らない。昔《むか》し鎌倉の宗演和尚に参して父母
未生以前《ふもみしょういぜん》本来の面目はなんだと聞かれてがんと参ったぎりまだ本....
「科学上の骨董趣味と温故知新」より 著者:寺田寅彦
の骨董趣味は常に存在し常に流行しているのである。 もし科学上の事実や方則は人間
未生以前から存していて、ただ科学者のこれを発見し掘出すのを待っているに過ぎぬと考....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
いる。これは已むに已まれぬ執著に外ならない。執著の業には因がある。その業因は彼の
未生以前に遡る。目を遣れば遣るほど計り知れぬ劫初にきざしているといってもなお及ば....
「日記」より 著者:宮本百合子
ない―― 私共位の年の人間には此が、只二十年と云う時間的な距離を超え、まるで父母
未生以前と思われるのだ。斯様な一般の程度から、今日まで時代が進んで来たことを見考....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
容の極めて乏しい平安朝語を基礎とした文体によって、彼の宗教をえがこうとした。私の
未生以前明治十八年、「十二の石塚」を公表した人である。あれだけの内容を持ちながら....