未練がましい[語句情報] »
未練がましい
「未練がましい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
未練がましいの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
カチリと膳に伏せる。
「その方は、承知いたしたが、もう帰られるか?」
まだまだ
未練がましい平馬に、ニッコリと、微笑だけのこして、お初は立ち上った。
「かごでも....
「二重心臓」より 著者:夢野久作
生蕃小僧はチョット涙を拭いてニヤニヤと笑った。 「ヘヘヘ。それからね。チット
未練がましい長文句になって済まねえが、明日の朝は、せめてアッシにお線香でも上げる....
「惜別」より 著者:太宰治
くどくなっていけない。どうせ、私には名文も美文も書けやしないのだから、くどくどと
未練がましい申しわけを言うのはもうやめて、ただ「辞ハ達スル而已矣」という事だけを....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
つの完成した文章が読めて、今頃は重大な発見に小おどりしているだろうに。 「いや、
未練がましいことは、もういうまい。この焼けのこりの文句から、全体の文章が持ってい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
斬死《きりじに》のほかに手のないこともわかっている、すでにその覚悟で行く以上は、
未練がましい武装は後日の笑いを買うのおそれがある、むしろ素肌で一期一代《いちごい....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
には、やはりいく分愚かなことなのね。生活の様相の推移というものの苛烈さに対して、
未練がましい気持であると申せましょう。あなたが僕にはよく分らないとおっしゃるのは....
「女と帽子」より 著者:豊島与志雄
ですよ。あれで見ると、あなたのもくろみもまず成功だったわけでしょう。だが、最後に
未練がましいことをして、きっと結んだ唇を差し出されるなんて、あまりいい図じゃあり....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
、堂々と教室にはいって行くんだ、とも考えられたし、また、はいって行くのがいかにも
未練がましいようにも思えたのである。 そのうちに、教室の中の気配が変に騒がしく....
「探偵戯曲 仮面の男」より 著者:平林初之輔
って)娘も娘なら、親も親だ! ある富豪――(呼鈴《ベル》を押しながら)いまさら
未練がましいことを言うのはよせ。だが、最後に忠告しとくが、これからは、これに懲り....
「ある自殺者の手記」より 著者:小酒井不木
の点に大に誇りを感じてしかるべきであろう。 いよいよ自殺を決心した以上、今更、
未練がましい言葉をつらねるのも気恥かしいが、思えば、君と僕とは何という奇しき運命....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
スが見えなくなったら、われわれは「人間」でなくなるかもしれない、というのが彼らの
未練がましい弁解なのだ。 情深いランボオは、プロメシウスの鎖を断ち切った。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
物笑い、末代までの廃れ者になろう」 「もとよりです。武門の御身として、この期に、
未練がましいことあっては、生涯人中に面は出せません」 「よくいうてくれた。戦場に....