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未聞
「未聞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
未聞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
かしら。」
洋一ももう茶を飲んでいた。この四月以来|市場《しじょう》には、前代
未聞《ぜんだいみもん》だと云う恐慌《きょうこう》が来ている。現に賢造の店などでも....
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
界じゅうの人類は寝ることも食べることも忘れて、渋谷式の受影機の前に並び、この前代
未聞の見世物にながめいった。まもなく、待望の火星人が姿を現わすことだろう。 だ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
遂に一天四海皆帰妙法の理想を実現すべく力説した日蓮聖人も、信仰の統一は結局、前代
未聞の大闘争によってのみ実現することを予言している。 刃に※らずして世界を統一....
「海底大陸」より 著者:海野十三
この汽船が今出あっている災難というのが、一通りや二通りの災難ではない、じつに前代
未聞の稀有な出来ごとであることを感づいていたからであった。 事務長クーパーは、....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
う。また、それが分れば、或いはこの事件は更に重大なる特性を曝露《ばくろ》して前代
未聞《ぜんだいみもん》の大事件に発展するのではなかろうか。これは永年探偵等をつと....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
哀れなる烏啼天駆を助けてくれ」 「うん。外ならぬ貴公から是非にと頼まれたのは前代
未聞じゃから、何とかしてあげたいものだ。どうするかね、これは……」 烏啼の心友....
「火星探険」より 著者:海野十三
当った予言 この日、デニー博士はついにコーヒーに追駆けられた。まことに前代
未聞の珍事件であった。そしてそれをはっきりと目で見た山木が、仲間の少年たちの集っ....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
報道員として参加してもらいたいのです。もちろん生命は十中八九危い。その代り、前代
未聞の経験を貴方に提供し、それから時機到れば、すばらしい通信を許します。そのほか....
「火星兵団」より 著者:海野十三
のだ! 果して、これは火星の生物か、火星のボートかわからないけれど、とにかく前代
未聞の怪しいものが、東京附近へまぎれ込んだことだけは、疑う余地がない」
課長は....
「暗号数字」より 著者:海野十三
かくやら、大失態を演ずるやら、今思い出しても腋の下から冷汗が出てくるよ」 前代
未聞の暗号数字事件を述べ終えて、帆村は大きな吐息を一つついた。....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
かかって来ませんが、お七が櫓から倒に落ちたも同然、恐らく本郷はじまって以来、前代
未聞の珍事です。 あまりの事に、寂然とする、その人立の中を、どう替草履を引掛け....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
鹿鳴館の舞踏会であった。殊に大臣大将が役者のように白粉を塗り鬘を着けて踊った前代
未聞の仮装会は当時を驚かしたばかりじゃない。今聴いてさえも余り突拍子もなくて、初....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
つた。本家は十六才の子供に、住みこみで年に十四俵の米に作業着一切をもつという前代
未聞の高賃銀を約束することで、別家の源治を沈黙させてしまつた。 田圃がスツカリ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
おるのであります。およそ一国の総理大臣が懲罰委員会に付せられるということは、前代
未聞、世界に類例のないことであろうと思うのであります。かかる立場に立った総理であ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
正九年、漢口に赴任する前、国柱会の信行員となったのであった。殊に日蓮聖人の「前代
未聞の大|闘諍一|閻浮提に起るべし」は私の軍事研究に不動の目標を与えたのである。....