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未開地
「未開地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
未開地の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「石狩川」より 著者:本庄陸男
慮を覚えた。
彼らの南下政策は、明日にも北海道をねらうかも知れない。しかしこの
未開地には、金十三万両、米九千石の歳費しかまわされていなかった。租税収入を考慮に....
「道標」より 著者:宮本百合子
は、なお自分に求められている婦人部の活動についての説明は回避して、自分の知らない
未開地の状況の報告でもきくように、日本では女子のための大学があるかなどと質問をつ....
「惨事のあと」より 著者:素木しづ
末なものである。 ぼつ/\と人が入り込んでから、まだ三四年とたゝないこの山奥の
未開地に、警察等の手は届かなかった。郵便局も役場も学校なども、かれこれ七八里の山....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
無料で手にはいる。どうだね、三根クン」 帆村の話に、三根夫はうなった。なるほど
未開地の原地人は、たしかに衣食住に金を払っていないようだ。原地人のほうが文明人よ....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
、東京や大阪の市街は文明なのかと思って見るに、私はそうだとは思わない。 それは
未開地であるが故に起るところの惨事ばかりだといっていい。訓練不足の民衆と、乱雑不....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
空なるとは、世評の最も唱うる処たり。依て我等老夫婦は、北海道に於ける最も僻遠なる
未開地に向うて我等の老躯と、僅少なる養老費とを以て、我国の生産力を増加するの事に....
「科学と科学の観念」より 著者:戸坂潤
歩をしても、それだけでは科学の観念は進歩しない。 丁度、文化のない部族はどこの
未開地へ行っても見当らないが(彼等は必ず宗教と道徳と政治と医術と戦争技術と経済生....
「新疆所感」より 著者:日野強
ざるべからず。泰西諸強国は、つねに国家の事業として、あるいは国庫の保護をもって、
未開地の探検に従事せしめ、勢力扶植に汲々たるに、帝国ひとり拱手傍観の状あるは、真....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
た。彼の想像はさらにひろがって、こういうものを即座に現金にかえて、その金を広大な
未開地に投資して、荒野のなかに板ぶき屋根の宮殿をつくることもできよう、などと考え....
「デモクラシーの要素」より 著者:新渡戸稲造
ているのである。かかる社会に於て如何にして積極的行動が行われ得るであろう。米国の
未開地の中央などに行くと、野生の牛がいるという。その群を見るに毎時《いつ》も戦々....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
人武者の勃興。――青年清盛の得意時代から一門の盛期。 べつにまた、地方的には。
未開地の東国武者と頼朝の蟄伏時代。――鞍馬脱出の牛若の放浪期。――諸国の反平家機....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
出した。 「今ではもうすっかり開けているでしょうが、その頃のシャム国は実に野蛮な
未開地だったんですよ。私のような物好きな女には何もかも物珍らしくって面白い処だっ....