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末の世
「末の世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
末の世の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幻影の盾」より 著者:夏目漱石
》したるも事実である。両家の間の戦は到底免かれない。いつというだけが問題である。
末の世の尽きて、その
末の世の残るまでと誓いたる、クララの一門に弓をひくはウィリア....
「睡蓮」より 著者:横光利一
う他人の事ではなく、身に火を放たれたような新しい衝撃を感じた。一度は誰にも来る終
末の世界に臨んだ一つの態度として、端座して筆を握り自作を清書している高次郎氏の姿....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
のものがインド教に影響された証拠だと言った人もある。多くの偶像と、神秘と、そして
末の世になればなるほど多い迷信と。一方に易く行ける浄土の道を説く僧侶もまた多かっ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
に心を惹かれて出て来たに違いないと思っていると、 「笛竹に吹きよる風のごとならば
末の世長き音に伝へなん 私はもっとほかに望んだことがあったのです」 と柏木は....
「源氏物語」より 著者:紫式部
のが始終私には忘れられないことだったのでございましたのに、その時から申せばずっと
末の世になりまして、こうしてお目にかかることができますのも、大納言様の御在世中真....
「「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
重ね「男女の縁と宿世の縁は今がはじまった事じゃあないじゃありませんか。千年までも
末の世までもと契ってもやがて別れる間もあり、又只一寸と思いながら永くはてる人もあ....
「妾宅」より 著者:永井荷風
った置炬燵《おきごたつ》に頬杖《ほおづえ》をつき口から出まかせに、 ※変り行く
末の世ながら「いにしへ」を、「いま」に忍ぶの恋草《こいぐさ》や、誰れに摘《つ》め....
「ウスナの家」より 著者:マクラウドフィオナ
は何処におります? 王の約束はどこにあります? デヤドラは何処におられます、この
末の世にあまりに美し過ぎたあの人は? うつくしい市イメーン・マカは何処にあります....
「法然行伝」より 著者:中里介山
破戒の僧、愚癡の僧を供養するのも功徳でございますか。 (答)破戒の僧、愚癡の僧も
末の世には仏の如く尊むことになっている。 二十三 或人がまた往生の用心に就て....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の方に移る。
近づいて、苔の中の文字を訓んでみると、
法の水 あさくなりゆく
末の世を
おもへばさむし
比叡の山かぜ
武蔵はじっとその前に立ちつくしていた....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
国語の統一ということが、もう考えられてもよかったのではないか。無始の昔から無限の
末の世まで、続いて絶えない母と子との問題であるが故に、ことにその感を深くするもの....