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末席
「末席〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
末席の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
が親里なり媒妁なり致して、ほんの内輪だけでございまして、國藏夫婦が連なり、森松も
末席に坐り、目出度《めでたく》三三九度の盃も済み、藤原が「四海|浪《なみ》しずか....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ざります。なれども、これには悲しい子細あってのこと、父行徳助宗は、ご存じのように
末席ながら上さま御用|鍛冶《かじ》を勤めまするもの、事の起こりは富士見ご宝蔵お二....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
も光輝の弱いものに見えるであろう。 このように、我らの太陽がその同類中で比較的
末席を占めているというのは、もちろん、我々が主として最も大きく最も光った星を調べ....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
戦争はなやかなりしころの、いとも事古りたる人道問題の領分である。 私は映画界の
末席をけがす一人の人間として、かくのごとく不可思議な、しかもあまりにも時代錯誤的....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
った、小学校時代にはチビ公はいつも首席であったが巌は一度落第してきたにかかわらず
末席であった。かれはいつもへびをふところに入れて友達をおどかしたり、女生徒を走ら....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
方に似合ん事で」 圖「これ/\控えておれ」 と粥河圖書は横着者でございますから
末席に下って手をつかえ、 圖「初めてお目に懸ります、自分は粥河圖書でございます、....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
ったし誰とも事件をまき起さないでいたけれど、後からはいってくる女の子達よりいつも
末席におかれていた。それは、事務能力がなかったからである。簿記も算盤も出来なかっ....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
や、これは失礼、紳士諸君、どうぞ自己紹介をお許し下さい。わたくしは、このクラブの
末席をけがすサム・ウェラーと申します。」 「すてき すてき」と、ジョウはテーブル....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
ませんや。元伯爵、今も伯爵かな。新憲法てえのを知らねえから分らないけど、藤原氏の
末席ぐらゐに連つてゐるオクゲサマで和歌だか琴だか、みやびごとの家元かなんかに当る....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
れをとどめたのは亭主の倉吉で、次第に奥の殿から下へ下へと放逐されて、平信徒もその
末席、教会の下男、その又下働きのようなものに成り下っている。風呂の釜たきの牛沼雷....
「花咲ける石」より 著者:坂口安吾
込みをうけた立合いに逃げをうつようでは、第一法神流の名が立ちません。私も法神流の
末席を汚す一人、流派の名にかけても、立ち合っていただきます」 房吉先生も覚悟を....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
大層歓待を受けた上に、また入会のことを勧められたりしましたので、私もついに会員の
末席を汚すようなことになりました。 この時から私はいろいろの人の顔も知り、また....
「審判」より 著者:カフカフランツ
めて若い役人や弁護士見習も仲間入りを認められていたが、これらの若者たちはまったく
末席にすわっていて、特別な質問が向けられたときにだけ論争に加わることが許されるの....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
氏やA博士やH君夫妻を向う斜めに見わたせる、船舶課側の窓際のクッションに凭れる、
末席の方だが、このテエブルには若い船医や京都府の警部さんのA君やと大概は同席であ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ため欧州旅行の途中ベルリンに来られたとき、大使館武官の招宴があり、私ども駐在員も
末席に連なったのであるが、補佐官坂西少将(当時大尉)が五分間演説を提案し最初に私....