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「末梢神経〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

末梢神経の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
、これをしも文学の普及とはチャンチャラ可笑《おか》しい、又大衆の名をかりて徒らに末梢神経をのみ刺激する非芸術品の横行、これをも文運の促進とは聴いて呆れる、大量生....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
た調子で云った。「そうだよ。ああいう性分なんだよ。ふだん冷静に見せてるけど時々|末梢神経でひねくれるのさ。君にだって悪意があるわけじゃ無いんだけど……。」従妹「....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
過去の女性かと思われるほどの廃頽のなかに見出されるのを感ずるのであった。もちろん末梢神経の打算なら、近代の人のほとんどすべてがそれを持っていた。庸三もそれに苦し....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
て作り出された現代の人類文化の中心を、次第次第にノンセンス化させ、各方面に亘って末梢神経化させ、頽廃させ、堕落させ、迷乱化させ、悶絶化させつつ、何喰わぬ顔をして....
蝱の囁き」より 著者:蘭郁二郎
ているより仕方がなかった。 この麗魔のように思われていたマダム丘子にも、こんな末梢神経的な、それでいて、居ても立ってもいられない恐怖を持っているのかと思うと、....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
されたのは、当然の宿命でもあったが、又致命的なことだったとも云わねばならぬ。夫が末梢神経に随喜するように見えた新感覚派として出発を始めたと云われるのは甚だ尤もで....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
生物学方面でもまた、相当の業績が挙げられている。起こりは古いが(一九二四年頃)末梢神経生理学の問題に、慶大の加藤元一博士の神経不滅衰伝導説があるのはあまりに有....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
かに人心恟々《じんしんきょうきょう》たる幕末の時代とはいえ、そう容易《たやす》く末梢神経を刺激すべきものではないはずなのが、この際、かくも人心を騒がしているには....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
何かしら新しい宗教の発祥地として運命づけられていなければならないこのサイマ湖!末梢神経的な現今の都会文化はここへ来て木っ葉微塵だ。この恐怖すべき湖の沈黙、戦慄....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
切に劬って使おうと又改めて感じました。手のひらにひどく痒いところが出来て、それは末梢神経がどうとかなって、神経衰弱の徴候なんですってね。ふくらはぎのつるのととも....
日記」より 著者:宮本百合子
、真個の人類の慧智との問題、その必要を信仰が芽ぐみ始める。 ○どうしても家事の末梢神経的なことは自分を苦しめる。 ○いくらでもよき人を雇えるならとにかく、我....
唇草」より 著者:岡本かの子
した。 「あたし……虫ぐらいにこんなに怖がって……しんは確かりしている積りだけど末梢神経が臆病なのね」 千代重は栖子の丸い額に憂鬱にかかる垂れ毛をやさしく吹き....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
した作品であって、そこにはただ生命の実感と縁の少ない誇張のみがある。それは重心が末梢神経へ移ったような病的な生活の反映であるといってよい。そこに作者の現わそうと....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
果て、しかしそのまま寝倒れるのも惜しいというときがあります。このとき、つまらない末梢神経は尾をたたんでどこかの隅に消え隠れてしまい、ただ大きく頷く了々たる月のよ....