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「末段〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

末段の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇遇」より 著者:芥川竜之介
をぶち壊すようなものじゃありませんか? この小品が雑誌に載るのだったら、是非とも末段だけは削《けず》って貰います。 小説家 まだ最後ではないのです。もう少し後《....
道楽と職業」より 著者:夏目漱石
《すうせいじょう》その社会に及ぼす影響を述べ、最後に職業と道楽の関係を説き、その末段に道楽的職業というような一種の変体のある事を御吹聴《ごふいちょう》に及んで私....
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
だから、森本だってどんな真似《まね》をしたか分らないと敬太郎は考えた。 手紙の末段には盆栽《ぼんさい》の事が書いてあった。「あの梅の鉢は動坂《どうざか》の植木....
十二支考」より 著者:南方熊楠
べく遺憾なくその文を収拾整復し得て大いに考古学者どもに裨益した。その『百笑談』の末段は、妻の腹に羊を画いた人の事とあって、その譚は、昔ロンドンの画工若き艶妻を持....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ヴァチヤ梵士作『愛天経』七篇二章は全く王者が臣民の妻娘を懐柔する方法を説く。その末段にいわく、アンドラの王は臣民の新婦を最初に賞翫《しょうがん》する権利あり。ヴ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
室に閉じ籠めて行ない続けたり、渡天の途中しばしば女事で失敗したり、殊にはこの書の末段に、仏勅して汝懶惰にして色情いまだ泯《ほろ》びざれども浄壇使者と為《な》すべ....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
利なものとはいえない、真理は経験的事実に基づいたものであることを主張しその論文の末段に、 ポアンカレは単に有用なるものは真理であるとか、思惟の経済といふやうな....
源氏物語」より 著者:紫式部
き手の心に酔いを覚えるほどの愛嬌があり、才のひらめきの添ったものであった。合奏の末段になって呂の調子が律になる所の掻き合わせがいっせいにはなやかになり、琴は五つ....
女大学評論」より 著者:福沢諭吉
る可しとて養子を追出さねばならぬ訳けなり。左れば此一節は女大学記者も余程勘弁して末段に筆を足し、婦人の心正しければ子なくとも去るに及ばずと記したるは、流石《さす....
剣侠」より 著者:国枝史郎
曖昧!」 「へいへい曖昧でござりますとも」 「方角を変えてお尋ねいたす。例の歌の末段に※|秣の山や底無しの、川の中地の岩窟にと、こういう文句がござりまするが、そ....
学者安心論」より 著者:福沢諭吉
高ければもって和すべく、居所|卑《ひく》ければ和すべからざるの異《い》あるのみ。末段にいたり、なお一章を附してこの編を終えん。すべて事物の緩急軽重とは相対したる....
秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
いよいよ盛んに、直ちに右筆をして、呂宋総督マリニャス宛ての勧降の書を認ためしめ、末段に「来春、九州肥前に営すべし、時日を移さず、降幡を偃せて来服すべし、もし匍匐....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
と可笑しいようである。漱石氏はその乱調を批難しているのである。それからこの手紙の末段を読むに到って、漱石氏がその頃案外俳句に熱心であったことに一驚を喫するのであ....
霊廟」より 著者:永井荷風
Cite' des Eaux〕 と題する一巻の詩集を著《あらわ》した。その序詩の末段に、 Qu'importe! ce n'est pas ta splend....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
し去れば情を尽さぬ憾《うら》みがある。ピエールロッチの名著|阿菊《おきく》さんの末段は、能《よ》く這般《しゃはん》の情緒を描き尽し、人をして暗涙を催さしむる力が....