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末法
「末法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
末法の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
いる。弥勒菩薩という御方が出て来るのだそうです。そうして仏様の時代を正法・像法・
末法の三つに分けます。正法と申しますのは仏の教えが最も純粋に行なわれる時代で、像....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
い。……もう多年御辛抱なさりますと、三十年、五十年とは申しますまい。今の世は仏の
末法、聖の澆季、盟誓も約束も最早や忘れておりまする。やッと信仰を繋ぎますのも、あ....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
孫呉空は、※螟虫と変じて、夫人の腹中に飛び込んで、痛快にその臓腑を抉るのである。
末法の凡俳は、咽喉までも行かない、唇に触れたら酸漿の核ともならず、溶けちまおう。....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
精たらしい雇婆さんの突掛けの膳で、安ものの中皿に、葱と菎蒻ばかりが、堆く、狩野派
末法の山水を見せると、傍に竹の皮の突張った、牛の並肉の朱く溢出た処は、未来派尖鋭....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
予言によれば、釈迦滅後、五百歳ずつを一区画として、正法千年、像法千年を経て第五の
末法の五百年に、「我が法の中に於て、闘諍言訟して白法隠没せん(大集経)」時ひとり....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
』(唱えつつ首の包みに額を押しあて泣きむせぶ。舞台一同のものも落涙) 蓮如『時は
末法、機は浅劣。聖道永く閉じ果てて、救いの術はただ信心。他力易行と教えて来たが、....
「親鸞」より 著者:三木清
。 ○時機相応 「まことに知んぬ、聖道の諸教は、在世正法のためにして、またく像
末法滅の時機にあらず、すでに時をうしなひ、機にそむけるなり、浄土真宗は在世正法、....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
を写しいださいでおくものか。だからもしその落語家稼業が立ちゆかなくなるという末世
末法の世の中がきたら、そのときこそ、潔く自分は火中の蓮華と散りゆこう。 ……よ....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
阿修羅の眷属はことごとく亡び尽した。しかもその魂は八万奈落の底に沈んで、ひそかに
末法の代の来たるを待っているうちに、まず唐土の世が乱れた。遠くは春秋戦国に始まっ....
「法然行伝」より 著者:中里介山
、勝尾寺《かちおでら》、大谷など、その住所は改まるとも勧化《かんげ》怠りなく遂に
末法相応浄土念仏《まっぽうしょうおうじょうどねんぶつ》が四海のうちに溢るるに至っ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
かった。その上わるいことに、この時代は、どんな計算にしたがうにしても、仏の予言の
末法の世がおとずれつつあったのである。
末法の世とは仏法が全く力を失う時代をいうの....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
弘法大師なぞは工芸美術の学校を建てて大いに芸術を利用しようとしました。 今日は
末法時代といって仏教の弘通にまたひと工夫要る時代となっております。 とにかく、....
「仏法僧鳥」より 著者:斎藤茂吉
、何処かの旅団か何かの飛行機でもこの山の上を飛ぶことはあるでしょう』 『いよいよ
末法ですかね』 『それに山上講演のマルキシズムと、先刻の女中の、院化はんも来なは....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
おらぬとかの問題も起るが、初めから畳がなければ、破不破の問題はない筈だ。今は末世
末法の代で、戒律などは全然なくなっているのだから、破戒の持戒のという問題は起りよ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
は、とうてい私には分かりかねる。しかるに東洋史を読んで知り得たことは、日蓮聖人が
末法の最初の五百年に生まれられたものとして信じられているのであるが、実は
末法以前....