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末裔
「末裔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
末裔の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
早くわかるかも知れぬと考えた。 然るに情ない事に、記者は正しく熊襲《くまそ》の
末裔と見えて、江戸ッ子の風《ふう》付きは一眼でわかるが、彼等の喰い物に対する趣味....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
飾ってやろうじゃないか」
こうして、メディチ家の血系、妖妃ビアンカ・カペルロの
末裔、神聖家族|降矢木の最後の一人紙谷伸子の柩は、フィレンツェの市旗に覆われ、四....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
です。しかも長門、犯信ゆえに栄誉ある大阪城代の職を過ったとは言え、さすがに名家の
末裔、横紙破りの問題起した風雲児だけのものがあって、態度、おちつき、貫禄共に天晴....
「縮図」より 著者:徳田秋声
しい系図が語っているように、平家の落武者だというのはとにかくとしても、古い豪族の
末裔であることは疑えない。 「倉持さんの家へ行ってごらん、とても大したもんだから....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
没していると信じ、人類を宇宙の中心と考えていた時代があった。 又、神の子、仏の
末裔《まつえい》であると信じ、宗教への情熱が、人間の中心となり、宗教家は人間の最....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
あるものとして禁じている。 70 ファレイドゥーン――かつてのピシダーデイ王朝の
末裔としてイランを再興したと伝えられる勇士。 〃 ケイホスロウ――ケイアニイ王朝....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
、そんなことを気にするのは」 「だって、あまり沢山ない御苗字ですもの」 「殿様の
末裔ですからね、殿様にはめずらしい苗字の人が多い」 「じゃあ、あの田鶴子さんの苗....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
話すとして、兎に角人間は竜神の子孫、汝とても元へ溯れば、矢張りさる尊い竜神様の御
末裔なのじゃ。これからはよくその事を弁えて、あの竜神様のお宮へお詣りせねばならぬ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
環境の罪もあって、彼ばかりがわるいとは言えない。ヘドッコになってしまった江戸児の
末裔《まつえい》は、誰もがそうであるように、辛辣《しんらつ》な軽口《かるくち》で....
「文学に於ける構想力」より 著者:豊島与志雄
しては恐らく私小説的性質の作品であろう。 私小説は嘗て、日本に於ける自然主義の
末裔として隆盛を来した。自然主義から脱け出そうとした作家の多くが私小説を書いたこ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
してずんぐりしてるそれらの者どもの中にも、最も高尚な民族から堕落してきたそれらの
末裔《まつえい》の中にも、その臭い汚泥《おでい》の中にさえ、沼沢の上に踊る鬼火の....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
いかなる故障をも招かない安全な方法だった。コゼットは死に絶えた一家のただひとりの
末裔《まつえい》となり、彼の娘ではなくて、もひとりのフォーシュルヴァンの娘となっ....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
になったという話である。 按吉は、時々深夜の物思いに、ふと、俺はどうも社楽斎の
末裔じゃないかなどと考えて、心細さが身に沁むようになっていた。若い身そらで、悟り....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
。 この物々しい群集は、桓武の流れをくみ、南国の一角に千年の王者たりし一貴族の
末裔、侯爵大伴宗久の精神鑑定のために突如として侵入したものであった。 このよう....
「イグアノドンの唄」より 著者:中谷宇吉郎
カインの
末裔《まつえい》の土地 終戦の年の北海道は、十何年ぶりの冷害に見舞われ、米は五....