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「末輩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

末輩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
前四一六年の投票に際して、二党妥協してヒペルボロス(Hyperbolos)なる一末輩に落票せしめたために、大いにこの法の価値を損じ、爾来《じらい》復《ま》た行わ....
石狩川」より 著者:本庄陸男
ければならぬのは当然であると考えているような――威をかりて傲然《ごうぜん》となる末輩の態度であった。 その提灯をじろじろと眺め、はっきり開拓使と読み取って、こ....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
評の対象である。在来の文を取って渾侖に承認すべきものではない。是において考証家の末輩には、破壊を以て校勘の目的となし、毫もピエテエの迹を存せざるに至るものもある....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
感化で、一部の青年には、なかなか新知識の吸収慾が強いのでして、僕もそれにかぶれた末輩の一人なんですが、どうも思うようにいきません」 「まあ、よろしい、青年時代に....
保久呂天皇」より 著者:坂口安吾
、湯を本にして発展したものだから、一番上で一番湯から離れている中平の先祖は部落の末輩、三下野郎だと云うのである。 その論争が位置の上下から始まったし、論争して....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
でY氏の雑誌社につとめ、なんとか組のなんとか氏事件の時には、私に泣きついた一味の末輩であった。これをどういう事情によってか腕相撲でネジ伏せたことがあり、腕相撲に....
南国太平記」より 著者:直木三十五
と、由羅を討つ。或いは、何れか一人を――平、将曹の如き、その罪は憎むべしと雖も、末輩にすぎぬ」 出雲守は、死んで行く人の云うことを、そのままに聞き入れて、快く....
武田麟太郎追悼」より 著者:織田作之助
上手は武田麟太郎であった。この大阪の系統が文壇に君臨している光景は、私たち大阪の末輩にとってはありがたいことであった。宇野、川端以後の武田麟太郎――といえるのは....
実さんの精神分析」より 著者:夢野久作
暖かい空気を放射させる設備をなぜしないのだろう……などと真剣に質問する。内弟子の末輩とムキになって喧嘩したり、芸の上の議論でズブの素人と口角泡を飛ばす位の事は日....
支那の狸汁」より 著者:佐藤垢石
得ている。 大入道や一つ目小僧などに化けて、村の百姓を脅かすのは、狸界における末輩の芸当だ。そんなのは、とうの昔に卒業している。つまり、自分は狸界の上層部にあ....
審判」より 著者:カフカフランツ
をおっしゃってくだすって結構でした」と、商人は言った。「で、あなたはまだ新米で、末輩です。あなたの訴訟は半年ばかりでしたね? そう、そのことは伺いました。そんな....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
随分権門に対しては追従もしなければならなかったし、また歌界だけで見れば、六条家の末輩は九条家の政敵であった土御門家の家司になって対抗して来たりしたから、狭いなり....
三国志」より 著者:吉川英治
ご内定があったかに承りますが」 「内定ではない。決議だ」 「洩れ伺って、われわれ末輩まで、驚倒いたしました。伝統ある都府は、一朝一夕にはできません。いわんや漢室....
三国志」より 著者:吉川英治
玄徳は、微笑して、 「なんの、あのことは、蔡将軍の仕業ではありません。おそらく末輩の小人|輩がなした企みでしょう。私はもう忘れております」 「ときに、江夏の敗....
三国志」より 著者:吉川英治
の堅塁を誇って、 「呉の強さはかくの如し。北国の魏賊、何かあらん」 と、全軍の末輩にいたるまで、意気いよいよ昂かった。 対陣一ヵ月の余になった。 曹操は、....