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本位
「本位〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
本位の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「慈悲」より 著者:岡本かの子
だそうです。 要するに本当の慈悲とは、相手の立場や本質を考え、自分の慈善的感情
本位でない施行《ほどこし》に於いて本然の達成が遂げられるのです。....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
を出たが、婆さん一向《いっこう》平気なもの、振向いてもみない。食物《しょくもつ》
本位の宿屋ではなかったと見える。 三、四町行くとまた一軒の汚い旅人宿、幸いここ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
っておいた「暁」五袋とキングウイスキー少量、それから野菜は玉ねぎ一貫匁とごぼう二
本位、岡東は缶詰四個とバター一|封度をくれる。 二人の話はあいかわらず食うこと....
「白妖」より 著者:大阪圭吉
とも尾根伝いの一本道とは云っても、数|哩ぶっ通しの直線道路ではなく、主として娯楽
本位の観光道路だから、直線そのものの美しさも旅行者に倦怠を覚えさせない程度のそれ....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
む美術家たち、冷たき軽侮の影に逡巡している疲れた人々よ! などというが、この自己
本位の世の中に、われわれは彼らに対してどれほどの鼓舞激励を与えているか。過去がわ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
明くようになって来た。 普通の劇場は一般の観客を相手の営利事業であるから、芸術
本位の脚本を容れると云うまでにはまだ相当の時間を要するに相違ないが、ともかくも商....
「思い」より 著者:伊丹万作
部見逃せない作品ばかりだというようなことは残念ながらちよつと考えにくい。つまり質
本位に考えるならば四十八本大いに結構といわなければならぬ。 しかし、今まで一本....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
来朝したブッセなどもこのことに関係がなかったとはいえない、それまでの英、米哲学を
本位にしておったのとは非常に形勢が変ってきた、殊に大学およびその他講壇の側におい....
「怪談劇」より 著者:岡本綺堂
う通り、在来の怪談劇は早替りとか仕掛けとか云うことを主としている。それは勿論俳優
本位から考え出されたものであるが、一般の観客も亦、幽霊その物の姿を見なければ得心....
「妖怪学」より 著者:井上円了
物生心の三あるは、物は外界の諸物をいい、生は生体の構造機能をいい、心は精神作用の
本位をいう。しかして、人はこの生と心の二者より成る。さきにいわゆる身心二者これな....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
のにして、大脳より生ずるものにあらず。大脳は感覚、知覚の中枢にして、精神、思想の
本位なり。例えば、我人の外物のなんたるを知り、道理のなんたるを考え、動かんと欲し....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
それだけが捉え所で、他には何の根拠もないのです。この仮面一個が中心となって、芸術
本位の親父や、虚栄心に富んだ近代式の娘などが作り出される事になったので……狂言の....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
題に悩まされた人間も在ったのだ。 どうせ宗教で、人間超越の見込みがつかず、享楽
本位に気持を入れ換えたのなら、いっそ俗人に立ち還って、心置きなくその目的に身を入....
「文章を作る人々の根本用意」より 著者:小川未明
ということは、単に表面的な文学上の修飾であってはならない。それはどこまでも内容を
本位とするものでなければならない。....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
だそうです。 要するに本当の慈悲とは、相手の立場や本質を考え、自分の慈善的感情
本位でない施行において本然の達成が遂げられるのです。 愛しようと努めたとて、な....