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本志
「本志〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
本志の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
とか。しかし耕雲斎にして見ると、一橋公の先鋒を承る金沢藩を敵として戦うことはその
本志でなかった。筑波組の田丸、藤田らと、館山から合流した武田との立場の相違はそこ....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
、明れば嬢様は十七歳にお成りあそばしました。こゝに予て飯島様へお出入のお医者に山
本志丈と申す者がございます。此の人一体は古方家ではありますけれど、実はお幇間医者....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いて、とりあえず、あなたの意見が聞きたいと思っていたところなのでした」 「拙者の
本志もそこにあるのでございました、あなた様が、父上から得られた新たな財力の保管と....
「円朝の牡丹灯籠」より 著者:田中貢太郎
に興味はないので、吸筒の酒を飲んでいた。 新三郎は其の数ヶ月|前、医者坊主の山
本志丈といっしょに亀戸へ梅見に往って、其の帰りに志丈の知っている横川の飯島平左衛....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いなことと云ったら猛烈です。 島田の赤ちゃんの名、志郎とはなかなかいい名ね。宮
本志郎。わるくないと思います。美津代でしょう? お母さん、およろこびになるでしょ....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
郎(中村芝鶴)飯島平左衛門(嵐鱗昇)飯島の妾お国(市川福之丞)飯島の中間孝助、山
本志丈(中村駒之助)伴蔵(市川駒三郎)伴蔵女房おみね(中村梅太郎)等であった。さ....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
である。萩原新三郎を、飯島の娘お露の柳島の寮へさそっていくお幇間《たいこ》医者山
本志丈を、「大概のお医者なれば一寸《ちょっと》紙入れの中にも、お丸薬や散薬でも這....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
『太陽』や『文芸倶楽部』に寄稿したのはその時代であった。 が、文壇的活動は元来
本志でなく、一時の方便として余儀なくされたのだから、その日その日を糊口する外には....
「三国志」より 著者:吉川英治
ためていった。 「今日、それがしを向けて、あなたに和睦を乞わしめようとする曹操の
本志は、和議にあらず、ただ民心の怨嗟を転嫁せんための奸計です。これに乗って、一時....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ものです。それをもっても分かることは、ただ一門の驕児慢臣を作るがための栄花が彼の
本志であったわけではありません。 けれど凡人清盛の凡情の証は、公事交友の中にさ....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
せるのである。俚俗と文芸とを繋ぎ合わせようとする試みは、なるほど最初からの俳道の
本志であったには相違ない。しかしその人を動かそうとした力の入れ処が、いつのまにか....